セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

214 消化管間葉系腫瘍における石灰化所見の検討

演者 江口浩一(福岡大学消化器内科)
共同演者 青柳邦彦(福岡大学消化器内科), 二村聡(福岡大学病理学), 冨岡禎隆(福岡大学消化器内科), 藤田英治(福岡大学消化器内科), 福島公香(福岡大学消化器内科), 池田憲治(福岡大学消化器内科), 酒井真志(福岡大学消化器内科), 西村宏達(福岡大学消化器内科), 前田和弘(福岡大学消化器内科), 向坂彰太郎(福岡大学消化器内科)
抄録 【目的】消化管間葉系腫瘍(Gastrointesthlal stromal tumor以下GIST)は消化管間葉系細胞由来のKIT蛋白質陽性腫瘍で粘膜下腫瘍の形態を呈する.腫瘍内に石灰化を認めることはまれに報告されているがその意義については報告が少ない.今回検査方法別に石灰化所見を検討しその臨床的意義を含め報告する.【方法】2000年1月から2007年8月までに当院にて免疫組織化学的にGISTと確定診断された症例のうち治療前の評価が可能であった52例53病変を対象とした.各症例において腹部単純写消化管造影CT超音波内視鏡で石灰化を評価した.【結果】男29例女23例平均年齢62歳(29~78).部位四病変数は食道1胃37十二指腸3小腸7大腸3その他2(後腹膜1腹腔内1).腫瘍径平均42mm(15~170mm).石灰化陽性所見は単純X線検査(胸部あるいは腹部)1(2%)消化管造影検査0(0%)造影CT検査6(11%)超音波内視鏡検:査1(2%)そして病理組織検査5病変(9%)であった.いずれかの検査で石灰化所見陽性を認めたものは9病変(17%)であった石灰化は年齢とは相関はなかったが(p=O.29)陽性例で腫瘍径が大きい傾向であった.(p=0.06)【結論】GISTは石灰化を伴う粘膜下腫瘍の一つである.石灰化の判定には単純X線検査消化管造影検査や超音波内視鏡検査よりもCT検査が有用であった.石灰化と腫瘍径との関連が示唆されたがさらに悪性度との関連も含め報告する.
索引用語