セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

215 ソナゾイド造影超音波による消化管疾患の良悪性の鑑別についての検討

演者 神野大輔(広島大学大学院分子病態制御内科学)
共同演者 吉田成人(広島大学病院光学医療診療部), 山田博康(県立広島病院消化器内科), 竹村嘉人(広島大学大学院分子病態制御内科学), 松本善明(広島大学大学院分子病態制御内科学), 福本晃(広島大学大学院分子病態制御内科学), 山口敏紀(広島大学大学院分子病態制御内科学), 中尾円(広島大学大学院分子病態制御内科学), 日山亨(広島大学保健管理センター), 上野義隆(広島大学病院光学医療診療部), 伊藤公訓(広島大学大学院分子病態制御内科学), 北台靖彦(広島大学大学院分子病態制御内科学), 田中信治(広島大学病院光学医療診療部), 吉原正治(広島大学保健管理センター), 茶山一彰(広島大学大学院分子病態制御内科学)
抄録 【背景と目的】ソナゾイドを用いた造影超音波検査は低音圧でマイクロバブルを壊さず信号が得られリアルタイムに微小血流画像を得ることが可能である.また専用ソフトウエアを用いて微小血管形態の描出も可能となった.一方消化管悪性腫瘍の腫瘍血管には様々な形態異常が認めることが知られている.今回消化管悪性腫瘍の鑑別における微小血管形態診断の有用性について検討を行った.【対象と方法1消化管悪性腫瘍10例(進行胃癌6例進行大腸癌4例)と消化管炎症性疾患5例(小腸Crohn病2例t大腸EMR後潰瘍1例虚血性大腸炎1例薬剤性大腸炎1例)に対しソナゾイド造影超音波検査を施行した.ソナゾイド懸濁液0.015ml/kgをワンショット静注後2分間関心領域を低音圧Harmonic工magi皿gで観察した使用機種は東芝SSA-770A3.75MHzコンベックスまたは7.5MHzリニアプローブを用いた.微小血管形態画像はMicro Flow Imaging(MFI)を用いた.【結果1悪性腫瘍では造影超音波施行10例中9例にpe㎡usion画像で腫瘍内の造影効果を認めた.造影効果を認めた9例のうち8例にMFIを施行しそのうち5例で微小血管形態画像の描出が可能であった.一方炎症性疾患では全例perfUsion画像で腫瘍内の造影効果を認めMFIでは5例中4例で微小血管形態画像が描出された.描出されたperfusion画像では悪性腫瘍では44.4%(4/9)で造影ムラを認めたが炎症性疾患では認めなかった.MFI画像では悪性腫瘍では全例(5/5)で腫瘍内血管に径の大小不同著明な蛇行途絶などの所見を認めたが炎症性疾患では0%(0/4)であった.【結語】ソナゾイド造影超音波検査において消化管悪性腫瘍と炎症性疾患の微小血管は異なる形態を認めt体外式超音波検査での悪性腫瘍の診断に有用である.
索引用語