セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 216 当院消化器内科における過去3年間のアクシデント・インシデントの集計(高齢者に多いか?) |
演者 | 関根忠一(済生会川口総合病院消化器内科) |
共同演者 | 松井茂(済生会川口総合病院消化器内科), 下川美穂(済生会川口総合病院消化器内科), 兼藤努(済生会川口総合病院消化器内科), 齋藤徹也(済生会川口総合病院消化器内科), 小柳佳成(済生会川口総合病院消化器内科), 原澤茂(済生会川口総合病院消化器内科) |
抄録 | 【目的と方法】過去3年間(平成16年1月から18年12月まで)の当科におけるアクシデント・インシデントを集計し高齢者に多いかどうかと事故防止について考察した.【結果】3年間に10件ありその内訳は内視鏡挿入時の咽頭痛が1例大腸内視鏡検査時の穿孔が1例ポリペクトミ別後の大腸出血が1例抗凝固剤についてのIC(lnformed Consent)不足が1例ESTに伴う穿孔が1例ESTに伴う出血と急性膵炎が1例IVHの際の気胸が2例IVHによる深部静脈血栓症が1例抗癌剤によるアナフィラキシーショックが1例であった.10例のうち5例が65歳以上の高齢者であったが高齢だからアクシデントにつながったと思われるのは1例のみであった.その症例は81歳男性で痴呆があり足腰弱く寝たきりに近い状態であった急性膵炎にて入院になり右筆径部からIVH施行.12日後膵炎は改善し経過観察のCTを施行した所IVHカテーテルの先端に微小塞栓を指摘されたので即カテーテルを抜去した.その4日後に右脚の腫脹に気づき循環器内科に相談した所大伏在静脈と大腿静脈の合流点に血栓(2.5x1.5cm)を認めた. IVCフィルターを留置し溶解療法を行い現在経過観察中であるが血栓はほぼ不変であり右脚の腫脹は改善傾向にある.他の症例は緊急手術や保存的治療によって全例回復した。【結論】高齢がゆえの合併症は1例のみと考えるが高齢者は罹病率が高くなるのでアクシデントやインシデントも高齢になるほど多くなると思われる.治療は原則的に通常の基準に従って行えばよいと考えるが高齢者は全身の合併症のあることが多いのでより慎重に医療を行う必要がある.そして詳細なIC用紙を用いた丁寧なICをすることが事故防止のための基本であるが、高齢者では特にわかりやすく行うべきである |
索引用語 |