セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 217 消化器疾患診療ガイドラインと根拠に基づくクリニカルパス-相互関係と期待される効果- |
演者 | 吉田雅博(帝京大学外科学) |
共同演者 | 天野穂高(帝京大学外科学), 三浦文彦(帝京大学外科学), 豊田真之(帝京大学外科学), 和田慶太(帝京大学外科学), 加藤賢一郎(帝京大学外科学), 高田忠敬(帝京大学外科学), 浅野武秀(帝京大学外科学) |
抄録 | 【ガイドラインとパスの役割】診療ガイドラインは「医療者と患者の双方に情報を提供するために系統的に作成された文章」と定義されクリニカルパスは「各施設の医療状況を加味した上で医療の質を確保しつつ在院期間の短縮や検査の無駄をなくし患者・医療者双方に提供されるもの」とされる.つまり学会や研究会が日本全体に向けて広く提示する道筋がガイドラインであり実際の臨床で各医療施設が作成実践するものがパスという役回りになる.本来根拠に基づく医療(EBM)は「患者に最良の医療を提供する」事を目的としておりこの大きな目的からすればガイドラインもクリニカルパスもEBMを実践するための重要な手段と考えられる.【エビデンスに基づくパス作成方法】エビデンスを検討しパス内容に組み込むことはある程度行われている昨年のクリニカルパス学会のワークショップでもエビデンスに基づくパスの運用の重要性について強調されている.しかし具体的にはエビデンスは極めて膨大である上に日々更薪されているためにもらさずに最新の情報を盛り込むことは多大な労力が必要となる.一方われわれはこれまで急性膵炎急性胆道炎のガイドライン作成を行なってきたが根拠に基づく診療ガイドラインは系統的なエビデンス検索と論文評価の上で保険等の実臨床を加味して推奨診療を提示さらに最新の情報を盛り込んで改訂している。このためガイドラインを利用したパス作成がきわめて効率的であると考えられる.【パスからガイドラインへ】実臨床でパスを用いた診療を行なった結果バリアンスの多寡推奨治療と現実の乖離等の評価が臨床のエビデンスとしてガイドライン作成班にフィードバックされる.これによってより良いガイドライン改訂へ結びつくと期待される.【具体例】腹腔鏡胆嚢摘出術パスと急性胆嚢炎診療ガイドラインを用いた検討結果例も報告したい. |
索引用語 |