セッション情報 一般演題(口演)

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223 高齢者に対する腹腔鏡下手術の選択

演者 市原隆夫(西宮市立中央病院外科・消化器センター)
共同演者 日浦祐一郎(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 山下晋也(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 中野克俊(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 村上雅一(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 桧垣直純(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 菅和臣(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 林田博人(西宮市立中央病院外科・消化器センター), 左近賢人(西宮市立中央病院外科・消化器センター)
抄録 (はじめに)低侵襲が特長とされている腹腔鏡下手術は高齢者に対する手術でこそ多いに期待されるはずである.しかしhigh risk故に開腹手術が選択されているのが現状である.当科の大腸癌に対する手術の成績をもとに有用性を検討した.(対象と方法)2007年4月以降当科では全大腸癌症例に対して腹腔鏡下手術を標準としているが同年9月までの腹腔鏡下45例(80才以上9例)を術後血中アルブミン値の検討は記載のある29例(同10例)を対象とした対照は2004年1月置ら2006年4月置での59例(同13例)アルブミン値の検討は53例(同13例).(結果)術後在院日数は開腹24.4日腹腔鏡下11.9日高齢群では19.5日11.3日と開腹群で短く術式を比較すると開腹群でD3月置は1例腹腔鏡下では7例(78%)であった.開腹腹腔鏡下破で術後アルブミン値の比較を行ったが3.Og/dl以下に低下した症例は開腹49%腹腔鏡下15%と有意に開腹で多くいずれの群でも2~3日目に術後最低値示したが開腹2.88g/dl腹腔鏡下3.43g/dlと腹腔鏡下手術で高値であった.高齢者では3.Og/dl以下に低下した例が開腹77%腹腔鏡下20%平均術後最低値も2.78g/d13.08g/d1と腹腔鏡下調の方が有意に高値であった.術後合併症は両群とも若年高齢群で差は無かった(考察)1.腹腔鏡下手術は早期離床早期社会復帰が可能で低侵襲とされてきた一方実証する客観的データーは多くはないが当科では術後血中アルブミン値を測定し術後の「元気さ」を示す指標として検索してきたが腹腔鏡下手術では開腹手術に比べ低下が抑制されたが高齢者でも同様であった2開腹群では高齢者の方が術後短期入院の傾向であったがこれは郭清度の比較から年齢を考慮された手術が行われていた.(結語)高齢者大腸癌では腹腔鏡下手術は開腹よりも低侵襲であり他の消化器疾患でも高齢者故に選択される可能性がある術式と示唆された
索引用語