セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 224 75歳以上の高齢者における進行・再発消化器癌に対する化学療法 |
演者 | 設楽紘平(三沢市立三沢病院内科・化学療法科) |
共同演者 | 棟方正樹(三沢市立三沢病院内科・化学療法科), 武藤理(三沢市立三沢病院内科・化学療法科), 嶋谷泉(三沢市立三沢病院内科・化学療法科), 佐々木聡(三沢市立三沢病院内科・化学療法科), 葛西雅治(三沢市立三沢病院内科・化学療法科), 坂田優(三沢市立三沢病院内科・化学療法科) |
抄録 | 【背景】癌患者に対する本邦の多くの臨床試験においては75歳以上の高齢者は除外され高齢者に対する化学療法が若年者同様に生存期間の延長に結びつくかは明らかではない【対象と方法】化学療法を施行された進行・再発消化器癌患者の生存期間を若年者と高齢者(75歳以上)で比較した.2000年から2007年9月までに293人の進行・再発消化器癌患者が当院で化学療法を施行されそのうち84人が75歳以上の高齢者であった(75~79歳=56例80歳以上; 28例).【結果】高齢者の癌腫別の症例数は以下の通りであった.胃癌=24例大腸癌=23例膵癌=16例胆道癌二14例食道癌=7例.高齢者では若年者と比較してECOG PS2~4の割合が有意に高かった(若年者34.4%vs高齢者55.6%p〈0.0001).治療内容は多岐にわたるが全身状態が良好で臓器機能の保たれている例では各癌腫の標準的な治療が行われ全身状態不良例・臓器機能低下例では減量投与された.高齢者の生存期間は11.0ヶ月若年者は15.5ヶ月であり有意差を認めなかった.また高齢者のうち75~79歳と80歳以上においても有意差を認めなかった(10ヶ月v.s.1L5ヶ月).各癌腫における生存期間を高齢者と若年者で比較すると胃癌=7.5ヶ月v.s.15.3ヶ月大腸癌=16.9ヶ月vs 24.6ヶ月と若年者に生存期間が長い傾向があったが有意差を認めなかった.膵癌=10ヶ月vs67ヶ月胆道癌=1L4ヶ月vs.99ヶ月食道癌冨11.6ヶ月vs 7.5ヶ月と高齢者に長い傾向であったがいずれも有意差を認めなかった高齢者のうち2例(2A%)に治療関連死を認めた(好中球減少に伴う敗血症肝不全)【結論】当院にて化学療法を行われた高齢消化器癌患者の生存期間は若年者の生存期間とほぼ同等であった.また全身状態不良例が多く含まれていたにもかかわらず各癌腫の標準的化学療法における生存期間と比較して遜色ない結果であった. |
索引用語 |