セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
236 TGF-β1インターロイキン1βおよびMatrix metalloproteinase-1-2-3-9遺伝子多型とC型慢性肝疾患における肝線維化進展との関連
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演者 |
岡本欣也(鳥取大学機能病態内科学) |
共同演者 |
万代真理(鳥取大学機能病態内科学), 大谷英之(鳥取大学機能病態内科学), 三村憲一(鳥取大学機能病態内科学), 前田直人(鳥取大学機能病態内科学), 村脇義和(鳥取大学機能病態内科学) |
抄録 |
【目的】慢性肝疾患の肝線維化進展速度は患者間で大きく異なっており病因のみならず宿主側因子の関与が示唆されている.近年機能的遺伝子多型と様々な疾患との関連が指摘されている.今回我々は線維化に関連するサイトカインTransforming growth factor一β1(TGF一β1)インターロイキン1β(IL-IB)及びそのレセプターアンタゴニスト(IL-IRN)マトリックス分解酵素Matrix metalloproteinase(MMP)一L-2一3一9の遺伝子多型と肝線維化進行との関連について検討した.【方法】C型慢性肝疾患患者183例(慢性肝炎93例肝硬変90例)を対象とし各遺伝子多型はPCR-RFLP法を用いて解析した.【結果】サイトカイン多型においてはTGF一β1+869T/Cにおいて転写活性の高いTアレル保国者がCホモ型よりも肝線維化進展が速い傾向が見られた.n-1β一31C/Tおよび皿一1RN VNTR遺伝子多型では明らかな差はみとめられなかった.マトリックス分解酵素においてはMMP-11G/2G多型において転写活性の高い2Gホモ型が肝硬変で有意に多く認められた、MMP-35A/6A多型では慢性肝炎と肝硬変で多型頻度に差は見られなかったが肝硬変患者において転写活性の高い5Aアレルを有する群で診断時年齢が低くChild-Pughスコアも高いことが示された.一方MMP-9・C/T多型では転写活性の低いCホモ型の頻度が肝硬変で高くMMP-1一3と異なる結果であった. MMP-2では遺伝子多型と肝線維化進展との間に明らかな関連は認められなかった.【結論】肝線維化の進展にサイトカイン及びマトリックス分解酵素の遺伝子多型が関係していることが示されたさらに大規模な検証を行い将来的には個人の多型からその肝線維化進展の危険度を予測し臨床に役立てられると考える |
索引用語 |
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