セッション情報 一般演題(口演)

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252 ウイルス減少量からみた低用量ペグインターフェロンα2b・リバビリン併用療法の早期治療効果予測

演者 玉井秀幸(和歌山県立医科大学第二内科)
共同演者 白木達也(和歌山県立医科大学第二内科), 新垣直樹(和歌山県立医科大学第二内科), 森畠康策(和歌山県立医科大学第二内科), 柳岡公彦(和歌山県立医科大学第二内科), 有井研司(和歌山県立医科大学第二内科), 岡政志(和歌山県立医科大学第二内科), 一瀬雅夫(和歌山県立医科大学第二内科)
抄録 【目的1高齢者や血球減少例に対するペグイン増置フェロン・リバビリン(PegR)併用療法は副作用のため早期に薬剤の減量中止をせざるを得ないことがほとんどである.このような治療の安全性の低い症例に対しては減量投与すべきであり効果予測ができれば無用な治療をさけることができる【方法】2005年1月より2006年3月まで低用量Peg R併用療法を導入した1型高ウイルスC型慢性肝炎89例のうち患者の都合や事故による中止4例を除く85例を対象とした男性41例女性44例.平均年齢61±10歳.非高齢者(65歳未満)52例高齢者(65歳以上)33例F3以上42例(49%). Hb12g/d1未満血小板8万未満の症例は除外した.投与法はペグインターフェロンα2b O.75μg/kg/週リバビリン600-800mg/日48週間投与とした24週時の血中HCV-RNA陽性は無効とした投与開始日翌日1週2週にRNA量コア抗原量を測定し減少量から効果を検討した.【結果1中止率は全例非高齢者高齢者でそれぞれ7%t2%15%.無効はそれぞれ35%37%33%再燃はそれぞれ24%21%27%ウイルス持続陰性化(SVR)はそれぞれ34%40%24%で高齢者は中止が多くSVRも低かったが有意差はなかった.SVRに寄与する独立因子は血清ビアルロン酸12週ウイルス陰性化(EVR)であった(ロジスティック回帰).HCV-RNA量コア抗原量がそれぞれ2週で1Log以上低下例の79%78%にEVRが得られたが非低下例ではそれぞれ97%97%が非EVRであった.同様に1Log以上低下例のそれぞれ69%70%にSVRが得られたが非低下ではそれぞれ93%97%が非SVRであった。【結論】投与開始2週でRNA量:または抗原量1Log以上減少すれば80%にEVR70%にSVRが期待できる.逆にILog以上低下しなければ90%以上EVRSVRとも期待できないため安全性の低い症例における無用な治療をさけることができる.
索引用語