セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 279 ERCP後膵炎の危険因子に関する検討 |
演者 | 新後閑弘章(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科) |
共同演者 | 浮田雄生(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科), 多田知子(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科), 池田真幸(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科), 大牟田繁文(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科), 遠藤琢朗(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科), 前谷容(東邦大学医療センター大橋病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】ERCP後膵炎の危険因子は種々の検討がなされてきたがいまだに合意を得ていない.患者術者因子手技に関する因子などの影響を客観的に評価することが困難であることが一因と考えられる.これをERCPの施行時間で評価して既報の危険因子と合わせて検討する.【方法】対象は2003年8月から2007年9月までにERCPを施行した1631症例である.血清アミラーゼ値は術後2時間と翌朝(約16時間後)に測定した.ERCP後膵炎の診断はCottonらの規準に基づいて行い全体での発症は69例(4.2%)であった.これを膵炎を発症した群(発症群)と発症しなかった群(非発症群)に分けて年齢(60歳未満の割合)性別施行目的術者の習熟度傍憩室乳頭の有無過去にESTを受けている症例の割合膵管造影EST機械的結石破砕術EMS留置術の施行深部挿管までの時間施行時間乳頭筋機能不全の疑い慢性膵炎やERCP後膵炎の既往についてロジスティック回帰分析を用いた多変量解析で検討した.施行時間は内視鏡が十二指腸下降脚に挿入され造影チューブが乳頭に接触してから内視鏡を下降脚から抜去するまでとした.対象の年齢中央値は68.0(15-101)歳男女比1.0:0.7だった.術前の血清アミラーゼ中央値は発症群88.0(IU/ml)非発症群81、0(IU/ml)と有意差はなかった.【結果】単変:量解析では深部挿管までの時間(p=0.0083)施行時間(p<0.0001)膵管造影(p=0.0034)ERCP後膵炎の既往(pニ0.0246)において有意差を認めた.多変量解析では施行玉門(p=O.O113)f ERCP後膵炎の既往(p=0.0302)が選択された.【結論】本研究ではERCP後膵炎の既往と長い施行時間がERCP後膵炎の独立した危険因子と考えられた |
索引用語 |