セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

286 当院の自己免疫性膵炎(AIP)および高IgG4血症をきたした症例の検討

演者 三輪一太(藤枝市立総合病院消化器科)
共同演者 渡辺文利(浜松南病院IBDセンター), 丸山保彦(藤枝市立総合病院消化器科), 景岡正信(藤枝市立総合病院消化器科), 永田健(藤枝市立総合病院消化器科), 大畠昭彦(藤枝市立総合病院消化器科), 野田裕児(藤枝市立総合病院消化器科), 池谷賢太郎(藤枝市立総合病院消化器科), 松井智文(藤枝市立総合病院消化器科)
抄録 【目的】当院では診断基準を満たすAIPを11例高IgG4血症を認めながらCTエコー上明らかな膵病変を認めないCastleman病 後腹膜線維症の2例を経験したこれらの症例について検討する.【方法】AIPの11例について血液検査画像治療方法予後について検討しエコーCT上明らかに膵病変を認めないCastieman病後腹膜線維症の2例については各々検討する.【成績】AIP11例については年齢は54歳から74歳男性8人女性3人.主訴は黄疸が多く膵腫大は膵全体が腫大するものが多い.膵管狭窄は頭部胆管狭窄は下部胆管が最多.血清IgGは計測しえた10例中4例で高値を示しIgG4は計測しえた9例中8例で高値を示した.自己抗体については抗核抗体陽性が最も多かった治療についてはステロイド治療をしたものが11例中7例.悪性との鑑別がつかず手術したものが2例他疾患フォロー中に偶然発見された2例は経過観察のみだった.観察期間は最短約7ヶ月から最長約ll年5ヶ月維持療法はステロイドを中止できたものが1例.プレドニン5mgが2例.225mg2.5mg10mgがそれぞれ1准ずつとなっている.ステロイド維持療法中2例で再発を認めたがステロイド増量で改善している.興味ある症例としてはステロイド維持療法中肝の偽炎症性腫瘍様所見にて再発した症例やCastleman病と診断され6年後AIPを発症した症例等がある. Castleman病や後腹膜線維症は稀な疾患であるがこれらとAIPの膵外病変は互いにオーバーラップする部分を認める我々はIgG4に注目しCastleman病と後腹膜線維症について検:劃したところ高IgG4血症を認めながら明らかな膵病変を認めないCastieman病後腹膜線維症の2例を経験した【結論】AIP11例と高IgG4血症を認めながら明らかな膵病変を認めない後腹膜線維症Castleman病の2例を経験した後腹膜線維症Castleman病についてはIgG4関連の全身性疾患という観点から再検討する必要がある.
索引用語