セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 289 自己免疫性膵炎の胆管病変-原発性硬化性胆管炎との対比- |
演者 | 吉田太之(奈良県立医大・第3内科) |
共同演者 | 美登路昭(奈良県立医大・第3内科), 山尾純一(奈良県立医大・第3内科), 沢井正佳(奈良県立医大・第3内科), 森岡千恵(奈良県立医大・第3内科), 増谷剛(奈良県立医大・第3内科), 堀内葉月(奈良県立医大・第3内科), 塩山えりか(奈良県立医大・第3内科), 相原洋祐(奈良県立医大・第3内科), 福井博(奈良県立医大・第3内科) |
抄録 | 【目的】自己免疫的機序による胆管病変はt病変に対する認識と診断技術の進歩により日常臨床において遭遇する機会が増しているが診断や治療法の選択において苦慮する機会が多い.今風我々は自己免疫性膵炎(AIP)と原発性硬化性胆管炎(PSC)の病態を胆管病変を中心に比較検討したので報告する.【方法】対象は当院で1994年から2006年の問にAIPと診断された8例(男性7例女性1例平均年齢65.9歳平均観察期間30.6ヶ月)とPSCと診断された6例(男性2例女性4例平均年齢48歳平均観察期間822ヶ月)両疾患の診断契機胆管病変合併症治療法予後について比較検討した.【結果】AIPの診断契機は黄疸3例腹痛2例t肝機能障害1例膵腫瘤2例.胆管病変は膵内胆管のみの狭窄5例園内胆管と肝内胆管の狭窄1例胆管全体の軽度狭窄1例.胆管病変なし1例.合併症は糖尿病4例後腹膜線維症2例硬化性唾液腺炎3例過敏性肺臓炎1例.治療法はステロイド投与5例無治療2例手術1例(膵臓癌を否定できなかったため).予後に関しては全例生存申で胆管病変はステロイド投与5例と無治療1例で改善無治療1例で不変。手術例は胆管病変なし.ステロイド投与群は全例維持投与を必要としているPSCの診断契機は全例肝機能障害で自覚症状はなかった胆管病変は膵内胆管のみの狭窄1例肝内胆管のみの狭窄4例肝内胆管と3管合流部の狭窄1例.合併症は潰瘍性大腸炎1例アレルギー性皮膚炎1例.治療法はウルソデオキシコール酸単独3例ウルソデオキシコール酸ベザフィブラート併用1例.ステロイド単独1例ステロイド免疫抑制剤併用1例.予後に関しては6例中4例が生存中.死亡2例の死因は感染症.胆道系酵素異常の改善を生存4例に認めたが胆管病変の改善例はなかった.1結語】PSCと対比したAIPに伴う胆管病変の特徴として自覚症状閣内胆管の狭窄ステロイドに対する反応性が良いことが挙げられる. |
索引用語 |