セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 302 nonalcoholic fatty liver diseaseにおける肝組織脂肪化とアディポカインの検討 |
演者 | 高橋秀明(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 鈴木通博(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科), 小林稔(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科), 池田裕喜(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科), 奥瀬千晃(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科), 前山史朗(北柏リハビリテーション総合病院), 倉貫早智(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養科), 鈴木博(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養科), 伊東文生(聖マリアンナ医科大学消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病態進展には酸化ストレスインスリン抵抗性サイトカイン脂肪化や末梢循環動態など様々な因子の関与がいわれている.今回NAFLD患者のアディポカインを測定し肝生検組織の脂肪化との比較検討を行った.【方法】対象はNAFLD30例;男性20名女性10名.年齢53.4±14.6歳(17-74)BMI 28.2±4.8(kg/m2)全例肝生検が施行されており非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が24例含まれている.アディポカインとしてアデポネクチンレプチンTNFαPAHTGF一β1を測定し肝組織の脂肪化との比較検討を行った.なおBruntの分類に基づいて脂肪化をgrade1から3に分類した.【成績】メタボリックシンドロームの合併率は76.7%(23/30)であったアデポネクチン7、0±4.2(ug/ml)レプチン11.5±9.1(ng/ml)TGF一β1 35.0±10、1(ng/ml)TNFct 11.7±6.1(pg/ml)とPAI-1 52.4±7.8(ug/ml)であった.BMIとアデポネク.チンは負の相関関係(r=一〇.322 p<0.05)をレプチンは正の相関関係(r=0.556p<0.001)を示した.アデポネクチンとレプチンPAI-1TGF一β1は負の相関関係を示した(r=一〇.522 p<0.01r=一〇.396 p<0.05r=一α418p〈0.05)PAI-1とTGF一β1ば正の相関関係を示した(r;一{).800 p<0.001)また肝内脂肪化の進展とともにアディポネクチンは低下し(p<0ρ5)レプチンPAI-1は増加を認めた(p<0.05)【結論】内蔵脂肪とアディポカインとの関連はよく知られているが今回の検討では内臓脂肪と肝脂肪との間に密接な関係があることが示唆された.各種アディポカイン間でもそれぞれ相関関係があることも踏まえると肝内の脂肪化がアディポカイン間の相互作用などを介しNAFLDの進展・発症に深く関与している可能性があると思われた. |
索引用語 |