セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
306 潰瘍性大腸炎の発癌に対するグアニン交換因子の関連性とそのメチル化プロファイル
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演者 |
岡田晋一郎(自治医科大学さいたま医療センター消化器一般外科) |
共同演者 |
鈴木浩一(自治医科大学さいたま医療センター消化器一般外科), 神山英範(自治医科大学さいたま医療センター消化器一般外科), 野田弘志(自治医科大学さいたま医療センター消化器一般外科), 小西文雄(自治医科大学さいたま医療センター消化器一般外科) |
抄録 |
く背景〉潰瘍性大腸炎は罹病期間とともに大腸癌の発癌率が上昇し自然発生型大腸癌とは異なる発癌経路を持つ.その発癌過程において背景粘膜でも癌関連遺伝子のエピジェネティックな変化を報告されているため癌化に対し潰瘍性大腸炎特有のDNAメチル化異常の関与が推測される.〈目的〉潰瘍性大腸炎特有のメチル化異常遺伝子を特定しその癌関連遺伝子の機能を解析して潰瘍性大腸炎の発癌のメカニズムに迫る.〈対象〉二二潰瘍性大腸炎8例の二部組織と背景粘膜組織と線維芽細胞株く方法>Methylation§ensitive Representa-tiona1 Difference Analysis(MS-RDA)法による潰瘍性大腸炎発癌に寄与する異常メチル化した遺伝子の検索Methylation specific PCR(MS-PCR)法による検索した遺伝子のプロモーター領域のメチル化の判定線維芽細胞へのsiRNA導入による検索遺伝子の発現低下後の線維芽細胞の形態変化の観察を行った.<結果>MS-RDA法によってVav-3pleckstrin and Sec7 domain protein(PSD). eomesodermin ho-molog(EOMES)遺伝子をcandidateした. MS-PCR法でVav-3PSDEOMESの各遺伝子のプロモーター領域を3領域に区分したメチル化判定では各遺伝子とも担癌潰瘍性大腸炎の二部でメチル化頻度が最も高く次いで潰瘍性大腸炎の背景粘膜部で頻度が高く通常型大腸癌の二部でのメチル化は低頻度であった。siRNA導入によるPSD遺伝子の発現低下した線維芽細胞はKi-67免疫染色で細胞増殖能の増加傾向を示した.<結論>VAV-3pleckstrin and Sec7 domainprotein(PSD)eomesodermin homolog(EOMES)遺伝子は潰瘍性大腸炎の癌化に特異的に関連する癌抑制遺伝子である可能性が高い. |
索引用語 |
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