セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

309 日本人クローン病とATG16L1IL23RMYO9BIRGM遺伝子との相関について

演者 相澤宏樹(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野)
共同演者 高橋成一(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 根来健一(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 角田洋一(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 遠藤克哉(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 野村栄樹(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 相原裕之(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 横山大(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 梅村賢(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 松村吉史(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 植木紳夫(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 志賀永嗣(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 松浦真樹(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 木村智哉(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 荒井壮(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 木内喜孝(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野), 下瀬川徹(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野)
抄録 【背景】炎症性腸疾患(クローン病一以下CD・潰瘍性大腸炎一以下UC)は多因子疾患と考えられその発症に遺伝的素因が関与することが明らかにされているその感受性遺伝子を同定するために解析が進められCD感受性遺伝子CARD15SLC22A4SLC22A5が欧米で特定されてきたが日本人CDでは相関を認めず人種間で感受性遺伝子が異なっていることが示唆されているその後も欧米から感受性遺伝子としてATG16LlIL23RMYO9BIRGMが報告されているがこれらとの日本人炎症性腸疾患における相関は一部遺伝子を除いて明らかでない.そこでこれらの感受性遺伝子と日本人炎症性腸疾患との関連について解析したので報告する.【方法】日本人CD患者(284例)UC患者(186例)及び健常人(282例)を対象としてATG16L1IL23RMYO9Bの各遣伝子の欧米で最も強い相関が確認された別伝子多型(SNP)各1個をPCR-RFLP法でダイビングし症例対照研究を行った.IRGMについては前後100kbp以内のTagSNPsを10ヶ選び網羅的に解析を行った.【結果】ATG16L1のrs2241880MYO9Bのrs2305764の2つのSNPsについてはいずれも日本人炎症性腸疾患との相関を認めなかった.IL23Rのrs11209026は日本人ではSNPが存在しなかった. IRGMについてはHapMapProjectのTagSNPpickerで検出したTagSNPsを検討したが相関を示すSNPは認められなかった【考察】今回検討した候補遺伝子では日本人炎症性腸疾患との相関は認められなかった.これらの結果より日本人と欧米人の炎症性腸疾患感受性遺伝子は大きく異なる事が明らかにされた.
索引用語