セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 320 大腸癌肝転移におけるFOLFOX療法を中心とした治療戦略 |
演者 | 藤田秀人(金沢大学消化器・乳腺外科) |
共同演者 | 西村元一(金沢大学消化器・乳腺外科), 舟木洋(金沢大学消化器・乳腺外科), 田島秀浩(金沢大学消化器・乳腺外科), 大西一朗(金沢大学消化器・乳腺外科), 木南伸一(金沢大学消化器・乳腺外科), 高村博之(金沢大学消化器・乳腺外科), 二宮致(金沢大学消化器・乳腺外科), 伏田幸夫(金沢大学消化器・乳腺外科), 谷卓(金沢大学消化器・乳腺外科), 藤村隆(金沢大学消化器・乳腺外科), 萱原正都(金沢大学消化器・乳腺外科), 太田哲生(金沢大学消化器・乳腺外科) |
抄録 | 【目的】大腸癌肝転移に対する周術期FOLFOX療法の治療成績について報告する.【対象と方法】残肝予備能から耐術可能と判断されれば個数にかかわらず肝切除を第一選択としている.1.切除不能例:FOLFOX(mFOLFOX6)療法をlst lneの化学療法として導入し3ヶ出目に再評価し切除可能と判断されれば肝切除を施行術後補助化学療法として6コース追加施行.2.切除可能例(葉切除以上を要する多発転移症例):術前FOLFOX療法を6コース施行した後に肝切除を行い術後も6コースを追加施行.3.切除可能例(上記以外):肝切除を行い術後FOL-FOX療法を12コース(6ヶ月間)施行.以上の治療方針において過去2年間に経験した遠隔転移が肝に限局した大腸癌18症例(切除不能10例切除可能8例)を対象とした.【結果】切除不能10例では奏功率は60%であり2例が肝切除可能・となった.切除可能8例のうち3例には肝切除を行い5例には術前化学療法が施行され奏功率は60%で全例に肝切除が行われた.衛医化学療法後切除例(7例):年齢は58-78歳で同時性6例異時性1例2例にGrade3の好中球減少を認め3例では減量:が必要だった右葉切除予定の3例中2例には術前PTPEを必要とした.術後合併症として3例に横隔膜下膿瘍の発生をみたが保存的に軽快した.PDであった1例に術後残置再発を認めた.なお術前化学療法後の背景肝には類洞拡ee ・脂肪変成などがみられ2例では術前ICGR15は20%以上であった.術後補助化学療法例(3例):年齢は55-75歳で同時性1例異時性2例.1例の減量を必要としたが全例で完遂可能であった.1例に術後リンパ節再発を認めた.【考察】 FOLFOX療法は転移性肝癌における術前後の化学療法として安全に施行可能であった.術前療法としての有効性については今後の症例の集積が必要でありまた副作用とコスト面のデメリットも考慮する必要がある. |
索引用語 |