セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

326 小腸疾患における便中Hemoglobin-Haptoglobin Complex測定の有用性について

演者 植田健治(東京医科大学八王子医療センター消化器内科)
共同演者 平山泰丈(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 奴田原大輔(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 中村洋典(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 高垣信一(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 片上利生(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 杉木修治(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 新戸禎哲(東京医科大学八王子医療センター消化器内科), 宮岡正明(東京医科大学八王子医療センター消化器内科)
抄録 【背景】カプセル内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡の登場により小腸疾患が注目されている.しかし小腸疾患のスクリーニングとしては問題点も多く簡便な検査法が望まれその方法として消化管出血の拾い上げが考えられる消化管出血の検査法としては免疫学的便潜血検査が広く行われているが便中Hemoglobin(Hb)の変性・抗原性失活により偽陰性を生じる可能性がある【目的】消化管出血を確実にチェックできる便潜血検査を目指して上部消化管疾患大腸癌における下中Hemoglobin-Haptoglobin Complex(Hb-Hpcomplex)測定の有用性を報告した.今回t我々は消化管出血をきたす小腸疾患で町中Hb:Hp complexを測定しその有用性を検討した.【方法】出血源が内視鏡により確認できた症例で本研究に対するインドームドコンセントにより承諾が得られた患者の糞便を原則2日法で採取しHb-Hp complexHbHaptoglobin(Hp)を測定した.対象は十二指腸癌1例十二指腸乳頭部癌1例転移性十二指腸癌2例胆道出血を伴う胆管癌1例空腸癌1例の計6例21検体で健常者検体110例110検体である.被験者から収集した検体の測定値を用いてHb-Hp complexとHbHb-Hp complexとHpHbとHpの陽性率について検討した.【成績】Hb-Hp complexHbHpの特異度はそれぞれ93.6%99.1%98.2%であった.Hb-Hp complexHbHpの症例別陽性率はそれぞれ100%33.3%50%検体別陽性率はそれぞれSl.O%2&6%42.9%でありHb-Hp co皿plexの陽性率は症例別・検体別陽性率ともにHbに比較して有意に高かった(p〈0.01p<0.05).【結論】便中Hb-Hp complexは便中Hbに比べ安定性が高くその測定は消化管出血をきたす小腸疾患における新たなスクリーニング法となる可能性が示唆された
索引用語