セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 328 小腸GISTにおける臨床・病理像とc-kit遺伝子解析の有用性 |
演者 | 山田真善(金沢医科大学消化器機能治療学) |
共同演者 | 川原弘(金沢医科大学消化器機能治療学), 尾崎一晶(金沢医科大学消化器機能治療学), 大塚俊美(金沢医科大学消化器機能治療学), 白枝昌子(金沢医科大学消化器機能治療学), 白枝久和(金沢医科大学消化器機能治療学), 矢野博一(金沢医科大学消化器機能治療学), 福羅匡普(金沢医科大学消化器機能治療学), 上島睦(金沢医科大学消化器機能治療学), 高瀬修二郎(金沢医科大学消化器機能治療学) |
抄録 | 【目的】Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は。-kit遺伝子または血小板由来成長因子受容体(PDGFR)α遺伝子の変異を伴っていることが多い.胃GISTでの。-kit遺伝子変異はexon 11に多くイマチニブの有効性が高いため予後予測因子の一つとされている.一方小腸GISTの。-kit遺伝子変異はexon 9に多く胃に比べ予後不良との報告があるそこで小腸GISTの臨床・病理所見と。-kit遺伝子変異の関係を検討した.【方法】摘出術を行った小腸GIST 4例(男性1例女性3例)について臨床経過病理組織学的所見c-kit遺伝子変異を検討した. c-kit遺伝子変異の検索はパラフィン切片から抽出したDNAを用いexon 9111317についてPCRを行った後ダイレクトシークエンス法により塩基配列の解析を行った.【成績】平均年齢は68.5歳4例中3例が消化管出血を主訴に受診し1例は胆嚢結石症の検査中に偶然に発見された.発生部位はいずれも空腸で発見ないし診断の根拠となった検査はそれぞれ小腸内視鏡検査RI angiographyとscintigraphyの併用腹部血管造影検査上部消化管造影検査であった.高悪性度の1例ではc-kit遺伝子exon・17においてcodon 802 CAT(His)からTAT(Tyr)への変異が認められた中悪性度の1例ではexon 17においてcodon 814 GCC(Ala)からCTC(Val)への変異が認められた.低悪性度の2例については1例ではexon 11における12 bpsの欠損を認め他の1例では検索したexonに変異を認めなかった.【結論】小腸GISTは空腸に好発し消化管出血で発症する例が多く術前診断が可能であった.中・高悪性度の症例ではexon 17の変異を認めたことからc-kt’t遺伝子解析は病理学的悪性度と予後を推定するうえで有用である可能性が示唆された. |
索引用語 |