セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

338 結腸内カプサイシン投与の結腸運動亢進・排便誘発効果とその作用機序

演者 林啓一(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科)
共同演者 柴田近(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 福島浩平(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 三浦康(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 小林照忠(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 小川仁(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 上野達也(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 鹿郷昌之(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 木内誠(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 安藤敏典(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 小山淳(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 長尾宗紀(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 神山篤史(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 佐藤学(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科), 佐々木巌(東北大学大学院医学系研究科生体調節外科)
抄録 「背景」排便時大腸には波高が高く伝播速度の速い巨大伝播波収縮(9i-ant migrating contractionsGMCs)が出現し下痢時にはこのGMCsが頻発することが報告されているGMCsを制御することは下剤や排便誘発剤の開発へとつながる可能性がある「目的」capsaicin結腸内投与の回・結腸運動排便に及ぼす効果とそのメカニズムを検討する事.「方法」ビーグル犬を用いstrain gauge force transducerを回腸末端結腸に縫着・固定し消化管の輪状筋収縮を測定した.生理食塩水Capsaicin 12510mgを結腸内投与し消化管運動と排便に対する効果を検討した.さらに拮抗薬としてatropinehexamethoniumondansetronFK224propranolo1の存在下でのcapsaicin結腸内投与の消化管運動と排便に対する効果も検討した.また結腸への外来性神経切離モデルも作製し除神経下におけるカプサイシン結腸内投与の効果も検討した.「結果」capsa-icin 5mg10mgの投与直後から結腸にGMCsを高頻度に誘発し排便を誘発した.生理食塩水capsaicin Img2mgの投与ではGMCs・排便の誘発はなくCMCsと呼ばれるGMCsより波高が低く伝播速度の遅い収縮波の尤進も認めなかった.Atropineとhexamethonium存在下ではcapsaicin結腸内投与のGMCs・排便誘発効果は抑制されたがその他の拮抗薬はこの排便誘発効果を抑制しなかった.外来性神経切離モデルではカプサイシン結腸内投与による結腸運動充進・排便誘発効果の減弱が見られた.「結語」capsaicin結腸内投与は結腸運動を充進させ排便を誘発しその作用はコリン作動性神経を介すると考えられた.
索引用語