セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

339 若年女性における過敏性腸症候群と生活習慣心理要因に関する疫学的検討

演者 奥山祐右(京都第一赤十字病院消化器科)
共同演者 福居顕文(京都第一赤十字病院消化器科), 藤本荘太郎(京都第一赤十字病院消化器科), 加藤孝子(京都府立大学人間環境学部食保健学科), 東あかね(京都府立大学人間環境学部食保健学科), 金澤素(東北大学大学院医学系研究科人間行動学), 福土審(東北大学大学院医学系研究科人間行動学)
抄録 【目的】若年女性における便通異常が増加し原因として過度のダイエットライフスタイルストレスなどの要因が考えられる.本研究では看護系女子学生を対象とし生活習慣や心理的要因とIBSとの関連を明らかにすることを目的とした.【対象・方法】京都府下の看護系専門学校生のうち同意を得た1220人を対象とし身体特性4項目IBSに関するRome H Modular質問紙日本語版による排便習慣15項目不安に関する7項目と曰うつに関する7項目から構成される不安・抑うつ尺度(Hospital Anxiety and Depression scale:HAD)による心理的要因14項目ストレスや主観的健康感3項目生活習慣10項目食物摂取頻度調査法20項目食習慣3項目の計69項目からなる無記名自記式アンケートを施行した.回答を得た1093人(回収率89.6%)から男性30歳以上の者下部消化管に器質的疾患がある者記載項目に不備がある者を除いた791人(18~29歳平均年齢20.1±20歳)を解析対象としBS群と非BS群に分類して比較検討した.【結果・考察】解析対象791人のうち.330人(4L7%)がBS群と判定された. IBS群と非BS群において年齢身長体重に有意差を認めなかった.H総のサブグループは下痢型152%便秘型51.8%t混合型33.0%であったHADによる心理的要因に関してIBS群の不安点数が10.7土43非IBS群では8.3±42抑うつ点数はIBS群で8.7±3.5非IBS群では7.8±3.5とIBS群で有意に高かった.ダイエットの経験については有意な差は見られず食品の摂取頻度は牛乳魚介類緑黄色野菜果物がIBS群で有意に低くレトルト食品がIBS群で有意に高かった.看護系女子学生のIBSの罹患率は先行研究の結果と比較して高いことが明らかとなった.IBSの発症と食・生活習慣や心理的要因との関連を明らかにしこれらに配慮した対応が必要と考える
索引用語