セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

341 経鼻内視鏡検査の診断能に関する検討

演者 森山智彦(九州大学病態機能内科学)
共同演者 松本主之(九州大学病態機能内科学), 木村寛(木村病院), 飯田三雄(九州大学病態機能内科学)
抄録 【目的】苦痛の少ない検査法として経鼻内視鏡検査は急速に広がっているが経口内視鏡検査との使い分けに関して一定のコンセンサスは得られていない上部消化管のスクリーニング検査における経鼻内視鏡検査の診断能を検討する.【方法】2005年1月から2006年12月までに木村病院でスクリーニングおよび検診目的で上部消化管内視鏡検査を施行された438例(男女比235=203平均年齢62.0歳)を対象とした.経口内視鏡検査群と経鼻内視鏡検査群の2群に分類し検査時間と内視鏡検査所見を比較した【結果】経口内視鏡検査群が219例経鼻内視鏡検査群が219例であった.2群問で男女比(123=96vs 112:107)年齢(61.7歳vs 62.2歳)に違いはなかった.上部消化管病変の有病率(589%vs 62.1%)に差はなく逆流性食道炎(11.0%vs 6.4%)びらん性胃炎(265%vs 26.5%)びらん性十二指腸炎(2。7%vs 6.9%)胃潰瘍(15.5%vs 9.6%)十二指腸潰瘍(78%vs 9.1%)胃ポリープ(14.6%vs 16.4%)胃粘膜下腫瘍(3.7%vs 3.7%)十二指腸粘膜下腫瘍(3.7%vs 32%)胃腫瘍性病変(32%vs 3.2%)の頻度にも違いはなかった.検査時間は経口内視鏡検査群が353±118秒に対して経鼻内視鏡検査群は466±125秒で2群臣に有意差を認めた.経鼻内視鏡検査日で重篤な鼻出血を来した症例はなかった.【結論】スクリーニングおよび検診目的の患者において経鼻内視鏡検査は経口内視鏡検査と同等の診断能を有していると推測される.
索引用語