セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 348 転移性胃腫瘍28例の検討 |
演者 | 田邊渉(倉敷中央病院) |
共同演者 | 青山育雄(倉敷中央病院), 神野亜希子(倉敷中央病院), 寺島禎彦(倉敷中央病院), 前田有紀(倉敷中央病院), 菊池理(倉敷中央病院), 片山幸子(倉敷中央病院), 毛利裕一(倉敷中央病院), 松技和宏(倉敷中央病院), 山本博(倉敷中央病院) |
抄録 | 【目的】胃への悪性腫瘍の遠隔転移は比較的稀でありtまとまった報告は少なく特に原発巣別に検討したものはない.しかし病期を正確に診断し適切な治療をするためには転移性胃腫瘍の特徴について十分目理解しておく必要がある.今回我々は転移性胃腫瘍28例について以下のような検討したので報告する.【方法11986年12月~2007年9月までに当院で生検:もしくは手術にて転移性胃腫瘍と診断された28例を対象とした.悪性リンパ哨艦の血液疾患隣接臓器からの直接浸潤は除外した.組織型臨床症状内視鏡的特徴治療経過予後等について主な原発巣(肺癌食道癌乳癌悪性黒色腫)別に検討した【結果】全体の平均年齢68歳男性14例女性14例.原発巣は28例中食道癌6例肺癌5例悪性黒色腫4例乳癌3例で他に子宮癌卵巣癌膀胱癌膵癌血管肉腫脂肪肉腫があった.胃転移による症状としては無症状が19例で次に出血による症状が7例と多かった.内視鏡的特徴として病変数は食道癌では全例単発だったのに対し悪性黒色腫では4例中3例に多発転移を認めた.存在部位は全体的に体部大間・小湾に多く食道癌は胃上部の遊興側に比較的多かった.形態としては食道癌は6例中3例が小びらんを呈し肺癌では5例中2例が巨大潰瘍を悪性黒色腫では全例黒色隆起病変であった.他臓器に転移があった症例が24例で(88%)特に悪性黒色腫では全例他臓器への転移を認めた.28例中13例に手術もしくは化学療法による治療が行われ食道癌で化学療法を行った1例のみ胃転移への治療効果を確認できた.胃転移が見つかってからの生存予後は1ヶ月生存率69%6ヶ月生存率42%1年生存率22%.7例が1ヶ月以内に死亡.特に肺癌では平均生存期間が2.6ヶ月と著明に予後が悪かった.【結論】症例数が少なくさらに多数例の検討が必要ではあるが今回の検討から転移性胃腫瘍について上記に示した特徴が認められたので報告した. |
索引用語 |