セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

354 食道浸潤を有する胃癌における横隔膜浸潤例の検討

演者 藤村隆(金沢大学消化器・乳腺外科)
共同演者 柄田智也(金沢大学消化器・乳腺外科), 尾島敏彦(金沢大学消化器・乳腺外科), 川原洋平(金沢大学消化器・乳腺外科), 八木康道(金沢大学消化器・乳腺外科), 尾島英介(金沢大学消化器・乳腺外科), 舟木洋(金沢大学消化器・乳腺外科), 藤田秀人(金沢大学消化器・乳腺外科), 木南伸一(金沢大学消化器・乳腺外科), 二宮致(金沢大学消化器・乳腺外科), 北川裕久(金沢大学消化器・乳腺外科), 伏田幸夫(金沢大学消化器・乳腺外科), 谷卓(金沢大学消化器・乳腺外科), 西村元一(金沢大学消化器・乳腺外科), 萱原正都(金沢大学消化器・乳腺外科), 太田哲生(金沢大学消化器・乳腺外科)
抄録 胃癌の横隔膜漫潤は食道浸潤を有する胃癌において見られるがその頻度や病態についてはあまり研究されていない.今回食道浸潤胃癌における横隔膜浸潤の頻度と程度を検討した.対象は2000年1月から2007年3月までに当科で手術が行なわれた胃癌のうち27例である男17例女10例年齢は58歳(26から83歳)であった.横隔膜浸潤形態を直接型(明らかな横隔膜筋内への浸潤をみるもの)リンパ目皿(横隔膜のリンパ管内に癌をみるもの)近接型(浸潤は認められないが距離が1mm未満のもの)および浸潤なしの4型に分類した.27例中直接型が3例リンパ管型1例近接型2例で浸潤なしが6例横隔膜組織が標本に見られないため判定不能のものが15例であった.従って横隔膜浸潤は直接型+リンパ管虫合わせて4例(15%)に認められた.深達度別にはmp以浅には見られず直接型はsssesiが1命ずつリンパ管型はss近接型はssseが1例ずつであった.腫瘍径は直接型は6.58.017.Ocmリンパ零雨は1LOcm近接型は7.012.1cmと大きいものが多かった.肉眼型別には直接型は3型1例4型2例リンパ管型は3型と浸潤型であったのに対して近接型は2型が2例と限局型であった.組織型別には直接型はtub11例por22例tリンパ管型はpor1近接型はtub21例por21例と特徴は見られなかった.肉眼的食道浸潤度と関係ではリンパ管型の1例は3cmであったが直接型の3例はいずれも1cm未満であり食道浸潤の長さから横隔膜浸潤の有無を推定することは困難であった.以上より横隔膜浸潤を来たす胃癌は食道浸潤胃癌の約15%に認められ深達度ss以上腫瘍径が6cm以上のものであったが食道浸潤の長さは1cmのものから認められた.術中横隔膜浸潤を判定することは難しくssで腫瘍径が6cm以上のものでは横隔膜浸潤の可能性が高いと思われた.
索引用語