セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

364 CY1以外に非治癒因子のなし根治度C胃癌症例の化学療法の検討

演者 杉村啓二郎(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科)
共同演者 水島恒和(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 位藤俊一(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 水野均(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 宇田津有子(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 岡澤美佳(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 友國晃(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 楠本英則(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 中川朋(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 岸本朋也(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 伊豆蔵正明(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科)
抄録 【はじめに】最近大規模臨床試験の結果をうけて進行再発胃癌に対しても多剤併用化学療法が標準治療になりつつある.しかしStage4胃癌の中でもCY1以外に非治癒因子がない場合治療法の選択については不明な点は多い.そこでわれわれは当科におけるCY1以外に非治癒因子のない根治度C胃癌症例の治療成績について検討した.【対象と方法】1999年11月から2007年6月までの初発単発胃癌手術例のうちCY1のみが非治癒因子となった24例(年齢65.8±8.1歳、男女比19=5)を対象とした術後に施行した一次化学療法と全生存期間無増悪生存期間との関連を検討した.【結果】全症例の平均生存期間は23」6±14.9ヶ月中央値21.9ヶ月であった.また平均無増悪生存期間は15.6ヶ月土12.9ヶ月中央値は9.8ヶ月であった術後施行した一次化学療法はS1単独群5例TXL/5’DFUR群13例その他6例であった.平均生存期間はS1単独群では22.6±18.9ヶ月中央値14.7ヶ月でありTXL/5’DFUR群では272±14.7ヶ月中央値24.7ヶ月で有意差は認めなかった(p=0.280).また無増悪生存期間はS1単独群では16.0±15.0ヶ月中央値9.1ヶ月でありTXL/5’DFUR群では17.7±12.9ヶ月中央値13。0ヶ月で有意差は認めなかった(p = O.838).【まとめ】当科においてCY1以外に非治癒因子のない根治度C胃癌に対して施行した術後化学療法においてS1群とTXL/5’ DFUR群では生存期間および無増悪生存期間で有意差を認めなかった.Stage4胃癌の中ではCY1以外に非治癒因子がなくともやはり予後は不良であり今後さらなる治療薬の選択に関する検討が必要と考えられた.
索引用語