セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 367 adipose tissue derived stromal cell(ADSC)を用いた肝再生療法開発へ向けた検討 |
演者 | 鎌田佳宏(大阪大学・消化器内科学) |
共同演者 | 吉田雄一(大阪大学・消化器内科学), 佐治雪子(大阪大学・消化器内科学), 松本仁(大阪大学・消化器内科学), 福島寿一(大阪大学・消化器内科学), 江崎久夫(大阪大学・消化器内科学), 竹村貴代(大阪大学・消化器内科学), 和田朗(大阪大学・消化器内科学), 井倉技(大阪大学・消化器内科学), 田村信司(大阪大学・消化器内科学), 木曽真一(大阪大学・消化器内科学), 林紀夫(大阪大学・消化器内科学) |
抄録 | 【目的】近年肝移植に代わる新しい治療法として細胞移植が試みられ骨髄細胞投与により末期肝疾患患者の肝機能が改善することも報告されている.一方脂肪組織中には骨髄間葉系幹細胞類似の細胞群一adipose tissue derived stromal cell(ADSC)が存在しより簡便な細胞移植治療の供給源として期待されている.肝再生療法の移植細胞供給源としてのADSCの有効性を検討するためにin vitroでのADSCの肝細胞様細胞への分化誘導in伽。で肝障害モデルマウスへのADSC移植を行った.【方法】(1)C57BL6マウスの皮下脂肪よりADSCを分離した.メディウム中にbasic fibroblast growth factor(bFGF)を添加してADSCを培養し4週の時点でRT-PCR法にて各種遺伝子発現を検討した.またalbumin(Alb)cytokeratin18(CKI8)の免疫染色尿素分泌能(培養上清のELISA)グリコーゲン貯蔵能(PAS染色)LDL取り込み能を検討した.(2)GFP陽性ADSCをGFP Tgマウスより採取した.C57BL6マウスにCC14を0.5ml/kg週2回腹腔内投与し4週置時点でGFP陽性ADSCを尾静脈(訓注群)あるいは脾臓(脾注脚)から注射した群と注射しない群(コントロール群)の3群でさらに4週CCI4を投与した.各群でマウス肝臓内のGFP陽性細胞の有無血清Alb値を比較検討した.【成績】(1)bFGF添加群ではAlbCKI8PEPCKなど肝分化マーカー遺伝子の発現を認めた. bFGF群ではAlbCK18陽性細胞へと分化しており尿素分泌能グリコーゲン貯留能LDL取り込み能も誘導されていた(2)止山群では肝内の線維化部分にGFP陽性細胞を認めたがコントロール群尾注群では認めなかった.また脾注群では血清Nb値の改善を認めた.【結論】ADSCはin vitroで肝細胞様細胞へと分化誘導可能でありin vivoでADSCの脾注により肝臓への上着および血清Alb値の改善を認めた.ADSCは肝再生療法の移植細胞源となりうることが示唆された. |
索引用語 |