セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 372 慢性肝炎患者における肝線維化マーカーの再評価-血小板値との意義の比較検討 |
演者 | 石上雅敏(名古屋大学医学部・消化器内科学) |
共同演者 | 石津洋二(名古屋大学医学部・消化器内科学), 清水潤一(名古屋大学医学部・消化器内科学), 上居崎正雄(名古屋大学医学部・消化器内科学), 葛谷貞二(名古屋大学医学部・消化器内科学), 岩田浩史(名古屋大学医学部・消化器内科学), 西野正路(名古屋大学医学部・消化器内科学), 舘佳彦(名古屋大学医学部・消化器内科学), 森井正哉(名古屋大学医学部・消化器内科学), 本多隆(名古屋大学医学部・消化器内科学), 林和彦(名古屋大学医学部・消化器内科学), 片野義明(名古屋大学医学部・消化器内科学), 後藤秀実(名古屋大学医学部・消化器内科学) |
抄録 | 【背景1慢性肝炎において肝の線維化の程度を知ることは肝硬変肝発癌へのリスクを推定するのに重要である現在の所侵襲的検査である肝生検がGold Stan-dardになっているがそれに代わる非侵襲的指標としては血小板値肝線維化マーカーが知られている.今回我々は肝線維化マーカー(血中P-1皿一Pビアルロン酸W型コラーゲン)に注目し従来報告されている血小板値とその意義を比較検討した.【方法】当院にて2003年1月から2007年10月までに肝生検を行った75例の慢性肝炎f肝硬変患者を対象とした.内訳は男性39例女性36例年齢は20-74歳(中央値56歳)病因別ではHCV49例HBV13例その他13例であった.入院時に肝線維化マーカーを測定(1)線維化の進行と肝線維化マーカー血小板値の相関についてSpeaman’s Rank correlation testを用いて検討(2)F2以上の線維化を予測する独立因子として年齢性別GOTGPT~GTP3線維化マーカー血小板値を説明変数として多重ロジスティック回帰分析を用いて多変量解析を行った.p〈O.05を統計学的有意と判定した.【結果】(1)線維化の進行はP一皿一P(p=0.544p〈O.OOOI)ビアルロン酸(ρ=0.641p〈O.OOOI)IV型コラーゲン(p=O.614p<0.0001)血小板値(ρ=0561p<0.㎜1)の4つのマーカーとすべて良好な相関を示した.(2)F2以上の線維化を予測する独立因子としてW型コラーゲン値(Odds Ratio:1.02895%CI:1.003-1.OMp =O.0267)のみが有意な独立因子として選択され血小板値は有意な独立因子として選択されなかった.【結論】今回検討した肝線維化マーカーは血小板値と同様慢性肝炎患者における実際の肝線維化と良好な相関を示した.F2以上の線維化を予測する有意な独立因子としてはIV型コラーゲンのみとなり従来報告されている血小板値よりも優れたマーカーである可能性が示唆された. |
索引用語 |