セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 379 他臓器癌合併からみたIPMN診療 |
演者 | 池内信人(東京医科大学病院消化器内科) |
共同演者 | 糸井隆夫(東京医科大学病院消化器内科), 森安史典(東京医科大学病院消化器内科), 祖父尼淳(東京医科大学病院消化器内科), 糸川文英(東京医科大学病院消化器内科), 石井健太郎(東京医科大学病院消化器内科), 栗原俊夫(東京医科大学病院消化器内科), 辻修二郎(東京医科大学病院消化器内科), 土屋貴愛(東京医科大学病院消化器内科), 竹内眞美(東京医科大学病院消化器内科) |
抄録 | 【背景】膵管内乳頭粘液産生腫瘍(IPMN)は一般的に発育が緩徐で長期問進展しない症例も多く比較的予後良好な疾患であると認識されているしかしながらIPMNはしばしば他臓器癌や通常型膵癌を合併するためIPMNの予後はそれ自体よりも合併疾患に密接に関連している可能性がある今回われわれはIPMNと膵癌も含めた他臓器癌の関係および予後に関して検討した.【対象と方法】1991年1月から2007年10月までに当院でIPMNと診断した症例のうち定期的な画像検索と予後が確認できた1年以上の経過観察例81例および切除例42例を含めた123例を対象とした.対象例は男女比68:55平均年齢66.3歳(29~89歳)である.そのうち他臓器癌を合併症例の頻度他臓器癌の内訳および予後について検討した【秘匿平均観察期間53ユ日(10~210日)のうち他臓器癌を合併した症例は43例(35.0%)男女比は23:20平均年齢は6&0歳(51~79歳)であり他臓器癌非合併例の平均年齢65.4歳に比べ高齢であった。内訳は重複癌症例を3例に認め胃癌が13例と最も多く次いで大腸癌7例通常型膵癌6例乳癌5例肺癌4例肝細胞癌2例前立腺癌2例皮膚癌2例胆管癌1例咽頭癌1例喉頭癌1例甲状腺fi 1例悪性リンパ腫1例であり消化器癌が50.0%(23/46)を占めていた.経過観察症例で他臓器癌を合併した症例は25例(30.9%)切除例で他臓器癌を合併した症例は18例(42.9%)で切除例のほうが他臓器癌の合併率が高い傾向にあった.観察期間内での死亡例は14例認め死亡原因の内訳は他臓器癌による死亡例は6例(42.9%)通常型膵癌5例(35.7%)に認めたがIPMNによる歯肉はIPMCの1例(7.1%)のみであった.【結語】IPMNを診る際には初回は勿論のこと経過を追う際にも消化器癌を念頭に置いた定期的な全身検索が必要と考えられる. |
索引用語 |