セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 384 NAFLDに対するProbucolの抗酸化作用を用いた新しい治療法-投与前後の病理学的検討を含め- |
演者 | 浅本泰正(JA広島総合病院消化器内科) |
共同演者 | 徳毛宏則(JA広島総合病院消化器内科), 中原隆志(JA広島総合病院消化器内科), 横道春奈(JA広島総合病院消化器内科), 小松弘尚(JA広島総合病院消化器内科), 石田邦夫(JA広島総合病院消化器内科), 有広光司(広島大学病院病理部), 碓井裕史(JA広島総合病院健康管理センター), 台丸裕(JA広島総合病院病理研究検査科), 大原英司(広島大学分子病態制御内科学), 品川慶(広島大学分子病態制御内科学) |
抄録 | 【目的】NAFLDはMetSを合併する頻度が高いと考えられているまたNASHへの発症進展には酸化ストレスをはじめとしてアディポサイトカインなど多因子が関与していることが証明されている.従って治療も病態に合わせた方法を検討する必要があり食事・運動療法に加え種々の薬剤による試みがなされているが投与前後における病理学的な検討に関しての報告は多くない.今回コレステロール低下作用に抗酸化作用が認められ循環器や糖尿病領域で抗酸化作用がみなおされているprobucolを高脂血症を有するNAFLD症例に投与しその効果につき投与前後の病理学的変化を含め検討した【対象】肝生検を行った高脂血症を有するNAFLD26症例にprobucolを12ヶ月連日投与しアディポサイトカイン・エラストメーターを含め評価を行なった.また投与前後の病理所見の比較が可能であった18症例についてNAS(NAFLD activity score)を含め検討した【成績】1BMI内臓脂肪面積に変化を認めなかった2。インスリン抵抗性(HOMA-IR;37vs 21)・肝機能異常(ALT;56 vs 30)・肝線維化(ビアルロン酸;63 vs 39)・酸化ストレス(尿中80hdG;16.4 vs 97)において改善した3.エラストメーター(Fi-broscan502)において経時的な改善を認めた(8.O vs 6.6)4.病理学的検討ではNASにおいて改善を認めた(4.35vs 3.35)【結論】probucolは脂質代謝異常の改善のみならずその抗酸化作用によると考えられるインスリン抵抗性や肝機能異常・肝線維化の改善に有用である可能性が考えられた.また投与前後における病理学的比較において改善を認めており今後probuco1がNAFLDに対して効果的な治療薬となることが期待される |
索引用語 |