セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 387 NAFLDにおける分岐鎖アミノ酸を介した肝・脂肪組織・骨格筋の脂質代謝改善効果の基礎的検討 |
演者 | 荒川光江(大分大学医学部生態分子機能制御講座) |
共同演者 | 正木孝幸(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 清家正隆(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 秦順子(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 遠藤美月(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 織部淳哉(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 加隈哲也(大分大学医学部生態分子機能制御講座), 吉松博信(大分大学医学部生態分子機能制御講座) |
抄録 | (目的)分岐鎖アミノ酸製剤による骨格筋におけるインスリン抵抗性の改善が報告されているが分岐鎖アミノ酸製剤投与による肝臓や脂肪組織での影響は明らかではない.そこでNAFLDのモデルマウスに分岐鎖アミノ酸を投与し肝臓・脂肪・筋肉組織における脂質代謝改善の機序を明らかにする.(方法)8週齢のC57BL/6Jマウスに高脂肪食(45%)を4週間摂取させた.その後分岐鎖アミノ酸(BCAA(LIVACT))を飲料水に添加し2週間同時に投与した.投与群と非投与群で体重食餌摂取量は24時間ごとに測定した.投与期間終了後t筋肉肝臓脂肪細胞の各種脂肪合成分解マーカーの発現量を両群で測定した.血清中のグルコースインスリントリグリセリド(TG)遊離脂肪酸の濃度は市販キットを用いて測定した.各組織はH-E染色後に組織構造を調べた.組織中のTGは筋および肝組織を緩衝液中でホモジナイズし市販キットを用いて測定した.筋肉肝臓脂肪細胞の各種脂肪合成分解マーカーである=PPARαUCPsCD36はwestern blot法を用いて定量した.(結果)1. BCAA投与群では肝の中性脂肪量を減少させた.2.BCAA投与群は肝内骨格筋のPPARαUCPsを増加しCD36は肝で低下骨格筋で増加した.3. BCAA投与群では白色脂肪細胞を縮小した.(考察)BCAA投与群では肝での脂肪の取り込みを抑止する一方で肝でのβ酸化が尤進していた.BCAAは従来報告されている筋肉でのインスリン抵抗性改善効果のみならず肝や脂肪組織での脂質代謝改善効果をもたらしていることが示唆された.(結語)BCAAはNAFLDにける肝脂肪骨格筋における糖脂質代謝改善をもたらし治療薬としての可能性が示唆された. |
索引用語 |