セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

394 当科におけるCREST症候群合併原晃性胆汁性肝硬変45例の検討

演者 斎藤広信(福島県立医科大学内科学第二講座)
共同演者 本間史子(福島県立医科大学内科学第二講座), 物江恭子(福島県立医科大学内科学第二講座), 坂本夏美(福島県立医科大学内科学第二講座), 菅野有紀子(福島県立医科大学内科学第二講座), 阿部和道(福島県立医科大学内科学第二講座), 高橋敦史(福島県立医科大学内科学第二講座), 横川順子(福島県立医科大学内科学第二講座), 入澤篤志(福島県立医科大学内科学第二講座), 大平弘正(福島県立医科大学内科学第二講座)
抄録 【目的】原発性胆汁性肝硬変(PBC)は他の自己免疫性疾患の合併が高頻度でありシェーグレン症候群や橋本病CREST症候群などを合併する。今回PBC+CREST 45例の臨床成績をまとめCREST非合併例と比較検討しPBC+CREST症例の臨床的特徴を明らかにすることを目的とした.【対象および方法】当科および関連施設において診断経過観察されているPBC患者162例を対象とした、うち抗セントロメア抗体および臨床症状からCREST症候群と診断されたPBC症例において各種臨床所見検査成績予後について検討した.【結果】PBC患者162例中45例(27.7%)にCREST症候群を認めた. PBC+CREST症例は全例女性で平均年齢は59.3±12.4歳であった.CREST症候群の臨床型は完全型4例不完全型41例であった.検査成績ではIgG値がPBC+CREST:CREST非合併1861±610mg/dl:2169±748mg/dlとPBC+CREST症例で有意に低かった(p〈005).また抗核抗体陽性率がPBC+CREST:CREST非合併97.8%=61.5%とPBC+CREST症例で有意に高かった(p〈0.Ol).他の肝機能検査には両者に差を認めなかった.組織学的検討ではstagelVの頻度はPBC+CREST:CREST非合併9.6%:27.4%と有意差を認めなかった.またstagel一皿症例での食道胃静脈瘤合併率がPBC+CREST症例で17.8%どCREST非合併例65%に比し高頻度であった.平均観察期間8年10ヶ月における予後の検討ではKaplan-Meier法で累積生存率をみると両者に有意差はなかった【結語】CRE$T症候群を合併したPBC症例はCREST非合併例と予後に差はないものの非進行例における食道胃静脈瘤の合併頻度がより高いことが示唆された.
索引用語