セッション情報 一般演題(口演)

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396 原発性胆汁性肝硬変に対するウルソデオキシコール酸とベザフィブレート併用療法の肝線維化マーカーへの効果について

演者 吉岡奈穂子(川崎医科大学肝胆膵内科)
共同演者 大元謙治(川崎医科大学肝胆膵内科), 森本聖子(川崎医科大学肝胆膵内科), 河瀬智哉(川崎医科大学肝胆膵内科), 富山恭行(川崎医科大学肝胆膵内科), 柴田憲邦(川崎医科大学肝胆膵内科), 吉田浩司(川崎医科大学肝胆膵内科), 久保木眞(川崎医科大学肝胆膵内科)
抄録 【目的】原発性胆汁性肝硬変(PBC>の治療としてウルソデオキシコール酸(UDCA)が広く用いられているがUDCAに抵抗性を示す症例もありこれらにはべザフィブレート(BF)の併用が試みられている.我々はPBCに対するUDCAとBFの併用療法が肝機能検査だけでなく肝線維化マーカーを有意に改善することを第9回日本肝臓学会大会にて報告した(肝臓46:A3422005).今回はそれらの症例のその後の経過と新しく加わった症例について検討したので報告する.【方法】1992年から経過観察しているPBC患者47例のうちUDCA単独治療では改善せずBFの併用を行ったものは37例であった.男性10例女性27例で診断時年齢は27-81歳(平均59歳)であった.無症候性が24例掻痒感が11例黄疸が2例であった.Scheuer分類の1/2/3/4はそれぞれ25例/6例/5例/1例であった.観察期間は2か月一8年7か月(平均5年2か月)であった.これらの症例の肝機能検査胆道系酵素IgMおよび肝線維化マーカー(P3P4型コラーゲン7Sコラーゲンピアルロン酸)を検討した.【成績】UDCA+BF併用の37例においてGPTALPIgMが正常化したものはそれぞれ30例32例25例で有意に改善した.肝線維化マーカーのうちP3Pは低下傾向(0.84U/ml→0.53U/mlp=0.06)がみられたが4型コラーゲン(206ng/ml→128nガmlpニO.034)7Sコラーゲン(4.6ng/ml→3.6ng/mL p=0.009)ビアルロン酸(217ng/ml→125ng/mlp=0.027)は有意な改善がみられた.【結論】PBCに対するUDCAとBFの併用療法は肝機能胆道系酵素IgMの有意な改善がみられ肝線維化マーカーのうち4型コラーゲン7Sコラーゲンピアルロン酸の有意な改善がみられた
索引用語