セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

398 骨転移を契機に発見された異所性肝細胞癌の一例

演者 高田晃宏(国立病院機構大阪医療センター外科)
共同演者 中森正二(国立病院機構大阪医療センター外科), 辻江正徳(国立病院機構大阪医療センター外科), 宮本敦史(国立病院機構大阪医療センター外科), 黒川幸典(国立病院機構大阪医療センター外科), 安井昌義(国立病院機構大阪医療センター外科), 池永雅一(国立病院機構大阪医療センター外科), 宮崎道彦(国立病院機構大阪医療センター外科), 平尾素宏(国立病院機構大阪医療センター外科), 藤谷和正(国立病院機構大阪医療センター外科), 三嶋秀行(国立病院機構大阪医療センター外科), 辻仲利政(国立病院機構大阪医療センター外科), 森田香織(国立病院機構大阪医療センター消化器科), 葛下典由(国立病院機構大阪医療センター消化器科), 三田英治(国立病院機構大阪医療センター消化器科), 加藤道夫(国立病院機構大阪医療センター消化器科), 岩佐葉子(国立病院機構大阪医療センター臨床検査科), 竹田雅司(国立病院機構大阪医療センター臨床検査科), 真能正幸(国立病院機構大阪医療センター臨床検査科)
抄録 【目的】異所性肝細胞癌は極めてまれな疾患である.骨転移を契機に発見された異所性肝細胞癌の一例を経験したので報告する.【症例1症例は70歳男性.2007年4月転倒を機に右磐部の民情が出現し近医を受診した右恥骨の骨融解像から骨腫瘍を疑われ精査加療のため当院を紹介受診した転移性骨腫瘍を疑い上部下部消化管内視鏡胸部CT腹部CTPET-CT血液検査などにて原発精査を行うも明らかな原発巣は認められなかった.このため骨腫瘍に対して開腹腫瘍生検を行ったところ好酸性立方状の異型上皮の増殖があり腺腔様構造の内記ぺの胆汁の産生を認め免疫染色ではhepatocyte(+)・AFP(一)・CA19-9(一)であった.これらより肝細胞癌の骨転移が疑われた.しかしCTエコーにても肝臓内に明らかな原発巣は認められずまたHBsAg(一)HCVAb(一)で画像血液検査上慢性肝炎や肝硬変の所見は認められず. CTにて脾臓頭側に4cmの腫瘤を認めるのみであった.画像上この腫瘍は肝臓や脾臓との連続性は認められず.腫瘍マーカーはAFP 2742ng/m1(L3分画19%)とPIVKA-227500mAU/mlと高値であった.これらの結果より脾臓頭側の腫瘍性病変を原発とする異所肝細胞癌を疑い確定診断のため腹腔鏡下生検を施行した.腫瘍は肝臓脾臓との連続性はなくv横隔膜に強固に癒着していた.生検結果は骨腫瘍と同様で肝細胞癌であった.免疫染色では骨腫瘍と同様にhe・patocyte(+)・AFP(一)・CAI9-9(一)であり異所性肝細胞癌と診断した.【結論】異所性肝細胞癌は極めてまれな疾患であり画像検査や血液検査のみでは確定診断は得られにくい.診断に生検が極めて有効であった.
索引用語