| セッション情報 | 一般演題(口演) |
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| タイトル | 399 肝細胞と胆管上皮細胞両方向への分化を示した低分化肝癌の2切除例 |
| 演者 | 町田卓郎(北海道消化器科病院内科) |
| 共同演者 | 釋亮也(北海道消化器科病院内科), 加藤貴司(北海道消化器科病院内科), 碇修二(北海道消化器科病院内科), 佐々木清貴(北海道消化器科病院内科), 黒瀬龍彦(北海道消化器科病院内科), 中村英明(北海道消化器科病院内科), 加賀谷英俊(北海道消化器科病院内科), 目黒高志(北海道消化器科病院内科), 堀田彰一(北海道消化器科病院内科), 藤田美芳(北海道消化器科病院外科), 森田高行(北海道消化器科病院外科), 高橋利幸(北海道消化器科病院病理部) |
| 抄録 | く症例1>70歳代男性慢性C型肝炎肝硬変HCCにて前医で2002年にTAEを施行されている.2005年前医のMRCPにて総胆管内に結節影を認め精査加療目的に当院紹介入院.肝S8に約10mmの腫瘍と右肝管から総胆管に腫瘍栓を認めた.HCC胆管腫瘍栓の診断にて8月4日二二葉切除腫瘍栓除去術を施行された.病理学的には径11×7mmの低分化型肝細胞癌と診断された.免疫組織学的には肝細胞胆管上皮細胞の両者への分化傾向が認められinter皿idiate typeと診断された.<症例2>70歳代男性.慢性C型肝炎にて前医にてfollowされていた平成16年9月上腹部痛を主訴に前記受診.肝腫瘍を疑われ当院紹介となる.S4に30mm大の肝腫瘍を認め非典型的なHCCまたはCCCを疑われ内側区部分切除を施行された.切除標本の割面では腫瘍は辺縁不明瞭で白色調であり内部に径15mmの凝固壊死巣を認めた.組織学的には低分化型肝細胞癌と診断された.また凝固壊死巣は充実性増殖を示す腫瘍の壊死であると考えられた免疫組織学的に腫瘍細胞はAFP陽性サイトケラチン陽性であることから胆管上皮細胞および肝細胞の両方向への分化が示唆される腫瘍であった.〈考察〉最近末梢血骨髄幹細胞に由来する肝細胞胆管細胞の両者に分化しうる細胞の存在が確認されhepatic stem cell(またはhepatic progenitor cen)と呼ばれている.それと共に肝細胞と胆管細胞の両者の性格を示す未熟な細胞からなる肝癌の存在が注目され中間型肝癌と呼称される今回我々は当院にて切除した肝細胞胆管上皮細胞の両方向に分化を示したいわゆるintermidiate typeと考えられた低分化型肝癌の2切除例を経験したので若干の文献的考察を含めて報告する. |
| 索引用語 |