セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
416 生体吸収性ポリマーチューブ(人工胆管)を用いた肝外胆管癌に対する新しい治療法の開発
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演者 |
合川公康(埼玉医科大学国際医療センター) |
共同演者 |
宮澤光男(埼玉医科大学国際医療センター), 岡田克也(埼玉医科大学国際医療センター), 小山勇(埼玉医科大学国際医療センター), 筏義人(奈良県立医大住居医学) |
抄録 |
肝外胆管癌は予後の悪い疾患であり膵頭十二指腸切除など侵襲の大きい手術が施行されている.一方近年の癌治療は低侵襲で可能な限り生体機能を温存させる方向へ向かっており限局した胆道癌であれば機能温存することが理想である.画像診断の進歩もこのような方向性を支持しており今後比較的早期で限局した胆管癌が発見され胆管局所切除の可能性も増加すると思われる.今回我々は限局した構外胆管癌の場合胆管のみを切除し乳頭部を温存する手術が可能であるか過去に我々が開発した生体吸収性ポリマーチューブ(人工胆管)を用い胆管を切除後環状に置換再建の可能性を検討した.方法二使用した人工胆管はポリ乳酸とポリカプロラクトンとの共重合体で作製しポリグリコール酸の線維で補強したもので約6~8週間かけて生体内で分解される.雑種ブタを全身麻酔下に開腹謙虚胆管を約4cm切除この部分へ脚長の径5mmの人工胆管を移植した.脆弱となった人工胆管が腸管内へ排泄されやすくするため経十二指腸的にシリコンチューブを乳頭部から移植部まで挿入し吸収糸で固定ロストチューブとした.12週後にt再開腹し胆管造影を行い移植部を摘出し肉眼所見組織学的所見を検討した.移植前6週12週で採血を行い肝胆道系酵素炎症反応を測定した.結果:人工胆管を移植したブタは犠牲死させるまではすべて生存した.全期間を通し肝胆道系酵素炎症反応は著明な異常値を示さなかった.移植12週後人工胆管はすでに吸収されており肉眼的にnative胆管と区別がつかなかった.胆道造影では狭窄なく胆汁流出は良好であった.組織学的には胆管上皮胆管付属線ともに存在しnative同様の構造が認められた結語:人工胆管による肝外胆管の環状置換は可能であり疎外胆管癌が比較的限局している場合低侵襲に乳頭機能温存した方法で切除可能であることが示唆された. |
索引用語 |
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