セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

418 非切除胆道癌に対するGEM/TS-1併用化学療法の有用性と安全性の検討

演者 宮澤志朗(北里大学東病院消化器内科)
共同演者 木田光広(北里大学東病院消化器内科), 西元寺克禮(北里大学東病院消化器内科), 高田樹一(北里大学東病院消化器内科), 岩井知久(北里大学東病院消化器内科), 池田弘子(北里大学東病院消化器内科), 安藤豪(北里大学東病院消化器内科), 菊地秀彦(北里大学東病院消化器内科), 竹澤三代子(北里大学東病院消化器内科), 荒木正雄(北里大学東病院消化器内科), 渡辺摩也(北里大学東病院消化器内科), 木田芳樹(北里大学東病院消化器内科), 今泉弘(北里大学東病院消化器内科)
抄録 【目的】現在切除不能胆道癌に対する標準的な化学療法は確立されていないまた放射線療法の有用性についても十分なeVidenceはなく化学放射線療法の有効性安全性についても検討が必要である.そこで当院で非切除胆道癌に対し施行しているGEM/TS-1併用化学療法の有効性と安全性について検討した.【方法12005年4月以降に当院にて非切除胆道癌に対しGEM/TS-1併用化学療法を施行した21例(男女比11:10胆管癌:13例胆嚢癌:7例乳頭部癌:1例放射線療法併用2例を含む)を対象とした.進行度分類はstage3/4a/4b=1/6/14でありKarmofsky PerformanceScoreは100/90/80/70=3/17/0/1とPS1以上stage4a以上の症例が多く占めている。投与方法はGEM 1000mg/m2(dayl15)TS-1100mg又は80mg(day1~715~21)を1クールとして行われた高齢者(75歳以上)またPSの低下している症例はGEM 800mg/m2で導入した.1結果】RRは15.8%MSTは14.3ヶ月TTPは5.8ヶ月1年生存率は56%であった.疾患別に検討すると胆管癌ではRR:15.4%TTP:79ヶ月1年生存率:75%であった胆嚢癌ではRR:16.7%MST:108ヶ月TTP:3.6ヶ月1年生存率:40%であった.有害事象としてはGrade 3の好中球減少19%(4/21)白血球減少9.5%(2/21)を認めるものの他はGrade2以下であり外来での継続投与は十分可能であった.化学放射線療法を施行された2例は胆嚢癌が1例18.1ヶ月で死亡胆管癌が1例9.8か月で現在化学療法中である【結論】非切除胆道癌に対するGEM/TS-1併用化学療法は良好な生存期間が得られ忍容性も高いことから胆道癌に対し有効な化学療法であることが期待される、また局所進行胆道癌に対しては放射線療法の有効性についても検討する必要があり化学放射線療法(TS-1+体外放射線療法)に引き続くGEM/TS-1併用化学療法を更に検討中である.
索引用語