セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
427 腎細胞癌の多発膵転移に対して膵全摘出術を行った1例
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演者 |
吉岡正人(日本医科大学附属千葉北総病院外科) |
共同演者 |
古川清憲(日本医科大学附属千葉北総病院外科), 真々田裕宏(日本医科大学附属千葉北総病院外科), 金沢一義(日本医科大学附属千葉北総病院外科), 住吉宏樹(日本医科大学附属千葉北総病院外科), 田尻孝(日本医科大学病院外科) |
抄録 |
【症例】68歳男性平成13年に他院にて右腎細胞癌で右腎摘出術を施行その後当院の泌尿器科外来に通院していたが平成17年に右副腎転移再発にて摘出術を行った.その後の経過観察腹部CTにて膵全域に多発する腫瘍と膵体尾部の主膵管の拡張を認めたため精査加療目的に入院となった.入院時の血液データ腫瘍マーカーに異常はなかった腹部血管造影ではCT同様に膵全体に多発するhyper vascularなtumor stainを認めた腎細胞癌の既往があり膵に多発する血流に富んだ腫瘍である事から腎細胞癌の膵転移再発と診断し膵全摘出術を施行した.摘出標本は腫瘍細胞が淡明細胞型で胞巣状の組織的構築がみられ病理学的にも腎細胞癌由来の転移性膵腫瘍と診断された.膵周囲リンパ節に転移はなく剥離層も癌陰性であった.術後の血糖値のコントロールも比較的良好であり第26病竃には退院となった.腎細胞癌の膵転移の報告は28%と少なく発見時にはすでに進行し癌終末像としての病態であることが多い.切除に至る症例は少なく切除症例は比較的稀である.今回我々は腎細胞癌術後6年目に多発膵転移を来たした症例に対して膵全摘出術を行ったので若干の文献的考察を加えて報告する |
索引用語 |
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