セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 430 若年性進行肝門部胆管癌の一切除例 |
演者 | 末廣剛敏(新中間病院外科) |
共同演者 | 矢毛石陽一(新中間病院外科), 本田雅行(新中間病院外科), 奥平恭之(新中間病院外科), 狩野律(新中間病院外科), 嶺博之(新中間病院外科) |
抄録 | 【背景】一般に肝田部胆管癌はslow growingでゆっくりと進展する腫瘍であるといわれており好発年齢は50-80歳であり60歳台にピークを認める.またその解剖学的特異性のため手術手技の難易度は高く発見時すでに手術不能である症例も少なくない.今回われわれは29歳という若年性の進行肝門部胆管癌の切除例を経験したので報告する.【症例】29歳男性.2007年2月と5月に感冒様症状にて当院内科受診炎症所見のほかにALT61gGTP143と軽度の肝障害を認めたのみであった.9月心窩部痛ありエコーにて胆石疑われた.術前検査を進めたところ症状は無かったが右肝内胆管の拡張が進み造影CTにて肝門馬に2cm大の腫瘤陰影認めたためERCP施行.左右肝管合流部に狭窄をみとめた.FDG-PETで同部位に集積ありCA19-9も910と高値であり年齢からは考えにくかったが肝門部胆管癌の診断のもと手術を施行した.開腹時肝落部は一塊となっており腫瘍は漿膜面への露出が疑われた.門脈右四への腫瘍の浸潤のため右葉は萎縮していた.筆路動脈の剥離が可能であったので手術可能と判断し拡大右葉切除左肝管空腸吻合術を施行した、手術時間7時間43分出血量425gであった.病理診断は中分化腺癌で門脈浸潤と12番リンパ節転移ありStage IVaであった.術後難治性胸水認めたが経過は良好で、術後4週目よりジェムザールとTS1併用化学療法を開始した.【まとめ】PSCや合流異常のない若年性胆管癌はまれであり全国集計でも20歳代の報告はない.現在病理学的悪性度の検討中であるが予後は不良と考えられるため現在強力な化学療法を施行している. |
索引用語 |