| セッション情報 | 一般演題(口演) |
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| タイトル | 432 IV型コラーゲンはアルコール性肝障害における食道静脈瘤の予測因子となる. |
| 演者 | 間森聡(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科) |
| 共同演者 | 瀬嵐康之(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科), 松島雅人(東京慈恵会医科大学臨床研究開発室), 橋本健一(東京アルコール医療総合センター), 上竹慎一郎(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科), 松平浩(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科), 伊藤周二(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科), 中島尚登(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科), 田尻久雄(東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科) |
| 抄録 | 【目的】検診外来診察時を間わず慢性飲酒に伴う肝障害症例は多く散見されている.食道静脈瘤はアルコール性肝障害の重大な合併症に挙げられ診断が遅れると静脈瘤破裂などの生死に関わる転機をも想定されうる.今回アルコール性肝障害の進展に対してどのような背景因子が食道静脈瘤と相関するかを検討した.【方法】2005年4月から9月及び2006年7月から2007年6月の計18ヶ月間に東京アルコール医療総合センターへ断酒目的で入院した全444例に対し入院時腹部超音波検査を施行した.今回超音波にて肝右葉の萎縮及び/又は脾腫大を認めた44症例を慢性飲酒に伴い肝線維化の進行した症例として検討対象とした.入院時に上部内視鏡にて食道静脈瘤の有無を検査した入院時の血液データを中心とした臨床背景(計14項目)からアルコール性肝障害における食道静脈瘤予測因子の検討を行った.【結果】内視鏡検査にて食道静脈瘤陽性は25例陰性は19例であった.二藍における患者背景因子を各々比較検討したところ年齢(pくO05)IV型コラーゲン(p〈O.001)にて有意差を認める結果となった.ロジスティックモデルにてこれら2項目を補正した結果IV型コラーゲン(p=O.014)のみ静脈瘤出現の独立因子として認められる結果となったIV型コラーゲンが900ngriml以上(基準値150ng/m1以下)の全例(n=6)にて静脈瘤の存在を認める結果となった.またIV型コラーゲンが150ng/ml上昇するたびに静脈瘤が陽性となるOdds ratioが2.OO倍上昇する結果となった.食道静脈瘤の存在を予測するためにIV型コラーゲンによるROC曲線を算出したところArea under ROC curveがα78であった.【結論】アルコール性肝障害における食道静脈瘤の存在を予測する因子としてIV型コラーゲンの測定は意義があるものと考えられた |
| 索引用語 |