セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

443 Infliximab維持投与中のCrohn病患者における血中サイトカインに関する検討

演者 小川紘太郎(九州大学病態機能内科学)
共同演者 松本主之(九州大学病態機能内科学), 江崎幹宏(九州大学病態機能内科学), 鳥巣剛弘(九州大学病態機能内科学), 中村昌太郎(九州大学病態機能内科学), 古賀秀樹(九州大学病態機能内科学), 矢田親一朗(九州大学病態機能内科学), 森山智彦(九州大学病態機能内科学), 飯田三雄(九州大学病態機能内科学)
抄録 【背景】Crohn病の緩解維持療法としてinfiximab(IFX)の有用性は確立されているが血中サイトカインの推移についてはまだ十分には検討されていない.一方近年Crohn病においてL-23IL-17の関与が注目されている.【目的】Crohn病患者におけるIFX維持投与後の血中サイトカインの推移と臨床像治療効果との関連を検討する【対象と方法】IFXによる維持治療部のCrohn病患者23例を対象としIFX投与前2週後6週後の血中サイトカイン(IL一一23IL-17IL-12IFNyil-6IL-10)濃度をELISA法により測定した.臨床像として病型罹患範囲肛門病変の有無に着目し血中サイトカインとの関連を検討した.また臨床的活動性をCDAI10BDで評価し投与前活動期症例を2週後6週後の効果持続の有無によりnon.response群short response群long response群に分類し血中サイトカイン値を比較した.【結果11FX投与前のIL-17は活動期症例で非活動期症例よりも有意に高かった(64.1土29.7vs 4.67±1.25 pg/ml p = O.001)がその他のサイトカインは活動性の有無で差は無かった.病型(穿通型vs非穿通型)罹患範囲(小腸病変の有無)肛門病変の有無においても血中サイトカインに明らかな差を認めなかった.一方治療反応性でサイトカイン値を比較するとshort response群で他群よりもIL-23IL-17IL-12が高値を示したが有意差は無かった.【結論】IFX維持治療中にはIL-17と臨床的活動性が相関する.血中サイトカイン測定によるIFX維持治療の効果予測に関しては更なる検討が必要である.
索引用語