セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

444 クローン病小腸切除後のInfliximab治療選択におけるダブルバルーン小腸内視鏡の役割

演者 渡辺修(名古屋大学消化器内科学)
共同演者 安藤貴文(名古屋大学消化器内科学), 前田修(名古屋大学消化器内科学), 石黒和博(名古屋大学消化器内科学), 石川大介(名古屋大学消化器内科学), 長谷川元英(名古屋大学消化器内科学), 近藤真也(名古屋大学消化器内科学), 加藤剛(名古屋大学消化器内科学), 大宮直木(名古屋大学消化器内科学), 丹羽康正(名古屋大学消化器内科学), 後藤秀実(名古屋大学消化器内科学)
抄録 【目的1クローン病(CD)患者の手術率は10年で50~70%と言われており複数回の手術となる場合も少なくなく再燃による再手術を防ぐことが重要と思われる当科では再手術の回避のため術後の小腸に活動性の潰癌を認めた際にはin一血ximabを使用する必要があると考えている.今回我々は小腸部分切除を受けた患者にt術後経過観察のためダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を行い術後経過の検討を行った.【方法12006年7月から2QO7年3月までに名古屋大学医学部附属病院で開腹手術を受けたCD患者15名のうち小腸部分切除及び術後6ヶ月にDBEを行った患者9名を対象とした.術前術後の治療内容及びDBE所見の検討を行ない、DBEで活動性潰瘍を認めた症例にはInfiiximb治療を追加し経過観察を行った.【成績】内視鏡検査時には全例臨床的緩解であった.術前治療では5ASAはアレルギーがあった1例を除き全例で内服し成分栄養は9例中7例が内服していた.術後治療は成分栄養の増量が1例免疫調節剤の追加が8例であった、DBEでは9里中7例で吻合部が確認できた.7例中2例で吻合部の狭小化があり6例でびらん4例で小潰瘍3例で活動性潰瘍を認めた.内視鏡の最終到達部から水溶性造影剤による口側小腸の造影検査を行ったが内視鏡検査で活動性潰瘍を認めた3例中2例で口側小腸に縦走潰瘍狭小化した腸管を認めた.活動性潰瘍を認めた3例に対してInfiximabの維持療法を開始した2例は緩解を維持していたが1例はInfiximab治療開始後4ヶ月で腸閉塞を起こし再度DBEを行ったところ前回認められた活動性潰瘍は治癒していたが口側にあった狭窄の進行が認められた【結論】小腸部分切除を行ったCD患者9例に対しt術後6ヶ月にDBEを施行した.3例で活動性鞍懸を認めたためInfiiXimab維持治療を追加した.2例は緩解を維持したが1例は小腸の狭窄による腸閉塞を起こした.
索引用語