セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 449 高齢者潰瘍性大腸炎患者に対する術式の選択と予後の検討 |
演者 | 池内浩基(兵庫医科大学外科学講座) |
共同演者 | 内野基(兵庫医科大学外科学講座), 中埜廣樹(兵庫医科大学外科学講座), 中村光宏(兵庫医科大学外科学講座), 松岡宏樹(兵庫医科大学外科学講座), 田中慶太(兵庫医科大学外科学講座), 久野隆史(兵庫医科大学外科学講座), 大嶋勉(兵庫医科大学外科学講座), 塚本潔(兵庫医科大学外科学講座), 外賀真(兵庫医科大学外科学講座), 野田雅史(兵庫医科大学外科学講座), 竹末芳生(兵庫医科大学感染制御部), 松本誉之(兵庫医科大学下部消化管科), 冨田尚裕(兵庫医科大学外科学講座) |
抄録 | (目的)炎症性腸疾患の中でもクローン病は60歳を超える高齢者が手術となる症例が極めて少ないのに対して潰瘍性大腸炎(以下UC)では右肩上がりの増加傾向を示している.その術式は今後の介護という点にも重点をおいた選択が必要である.また高齢者UC手術症例の予後も検討する必要がある.そこで当科で手術を行った60歳以上の症例について術式の選択予後等について検討した(対象)2007年10月までに手術を行ったUC症例980人のうち手術時年齢が60歳以上の84人(8.6%)である.(結果)1.術式の選択について60歳台63人と70歳以上の21人に分けて検討した.60歳台の症例では53人置84.1%)にPouch手術が行われていたが70歳以上では14人(66.7%)に大腸全摘・永久回腸人工肛門造設術(以下TPC)が行われていた.TPCに関しては本人希望が多数を占めた.2.予後について緊急手術と待機手術に分けて検討した緊急手術は21症例待機手術は63症例であった.手術時年齢性別に有意差はなかった.術前のステロイド投与量:は緊急群45((ト80)mg待機群13.8(0-60)mgと緊急群で有意に増加していた.予後は緊急群では7/21(33.3%)の症例が術死となっていたが待機群の術死症例は1/63(1.6%)であり緊急群の予後が極めて不良であった.3.死亡症例を検討すると細菌や真菌感染による敗血症が4例ARDSなど呼吸不全症例が3例Colitic cancerの穿孔が1例であった.(結語)1.高齢者UC症例の術式の選択に当たっては60歳台ではPouch手術による肛門温存術式を選択する症例が多数を占めたが70歳以上では介護も考慮しTPCを選択する症例が多数を占めた.2.高齢者UC症例の緊急手術症例の予後は極めて不良であるため内科的治療に反応しない重症・激症症例に対しては早期の手術が望ましいと思われた |
索引用語 |