セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 453 当科における腸管ベーチェット病および単純性潰瘍の臨床的検討 |
演者 | 十河光栄(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学) |
共同演者 | 森本謙一(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 細見周平(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 高塚正樹(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 平田直人(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 大平美月(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 末包剛久(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 鎌田紀子(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 山上博一(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 渡辺憲治(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 藤原靖弘(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 押谷伸英(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 荒川哲男(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学) |
抄録 | 当科にて現在まで経験した腸管ベーチェット病28例および単純性潰瘍4例について臨床的に検討した.性別は男性22例女性10例.初発年齢は13~62歳平均34歳であった.診断の内訳は完全型1例不完全型12例疑いが19例であり疑い症例のうち消化管病変以外のべーチェット病症状を認めない症例は4例である.打ち抜き潰瘍以外にもアフタや小びらん(7/11病変が大腸に存在)類円形・不整形潰瘍(4/5病変が回盲部)縦走潰瘍(2病変が大腸3病変が終末回腸)狭窄(2病変が回盲部1病変が小腸広域)といった非典型的な内視鏡像を呈するものが12例(37.5%)ありダブルバルーン小腸内視鏡(3例)カプセル内視鏡(1例)にて初めて小腸病変が指摘されたものもあった.狭窄を呈した3症例のうち1例に対しては小腸内視鏡下にバルーン拡張術が施行された.アミノサリチル酸製剤にて緩解導入または維持が可能であった症例は32例中14例(43.7%)で不可能だった症例や初回より中等症以上だった症例に対してpredonisolon(PSL)が投与されていた.しかし多くは離脱困難で13症例(81.2%)がO.5mgから20mg(平均112mg)のPSLを継続されていた.またPSL離脱困難例11例(84.6%)に対しazathioprine(AZA)が使用されていた.AZA導入によりPSLがtapering offできたのは現在1例であるが他の症例についてもtapering中である. PSLやAZAでも緩解導入・維持が困難だった2例に対しinflixi皿ab(IFX)を使用した.1例はストマ周囲の皮膚潰瘍の劇的な改善を確認したが1例については効果判定待ちの状態である.腸管ベーチェット病および単純性潰瘍に対する新たな検査や治療法の有用性などについて考察を加え報告する. |
索引用語 |