セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

454 アザチオプリン・6-メルカプトプリン投与IBD症例における血中6-TGN濃度の検討

演者 伴宏充(滋賀医科大学消化器内科)
共同演者 安藤朗(滋賀医科大学消化器内科), 辻川知之(滋賀医科大学消化器内科), 馬場重樹(滋賀医科大学消化器内科), 佐々木雅也(滋賀医科大学附属病院栄養治療部), 藤山佳秀(滋賀医科大学消化器内科)
抄録 (目的)本邦でも炎症性腸疾患の治療に免疫調節剤(アザチオプリン(AZA)・6一メルカプトプリン(6-MP))を用いる機会が増えているが日本人ではTPMT活性が低いとされ欧米に比べこれら薬剤の低容量投与が推奨されている.今回AZA・6-MPの最終有効代謝産物である6-TGNの血中濃度モニターリングによりその至適投与量について検討した.(対象)当院外来通院中のUC25例(活動期16例寛解期9例)CD26例(活動期10例寛解期16例)を対象とした.全例5ASA製剤を併用しておりAZA・6-MP内服開始後3ヶ月以上経過していた.44例がAZA(平均投与量55.1mg/日)7例が6-MP(同25.7mg/日)の投与を受けていた.(結果)全症例の平均6-TGN濃度は269.8±189 pmol/8xlO*8RBCでUCCDを合わせた寛解群血中濃度290±207pmol活動半群249±170pmolであった(P<0.05).またAZA50mg/日投与群(n;35)は270.7±19475-100mg/日投与群(n=6)は431.1±219であった.UCとCDの血中濃度間に差は認められなかった.平均白血球数は5821±2173/microlで6-TGN血中濃度と白血球数の間にはy = 7093-4.98xr=一〇.44(P<0.05)の相関が認められたがMCVや血小板数との相関は認められなかった.(結論)全般的平均6-TGN濃度はやや低めで寛解の維持には6-TGN 300p皿ol位の維持が必要と考えられた.また末梢白血球数が指標に使える可能性が示唆され6TGN 300pmolの維持には白血球数4000以下に維持する必要がある.
索引用語