セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 456 当院における炎症性腸疾患患者に対するNSTの現状について |
演者 | 鎌田紀子(大阪市立大学消化器内科学) |
共同演者 | 押谷伸英(大阪市立大学消化器内科学), 末包剛久(大阪市立大学消化器内科学), 十河光栄(大阪市立大学消化器内科学), 山上博一(大阪市立大学消化器内科学), 渡辺憲治(大阪市立大学消化器内科学), 渡辺俊雄(大阪市立大学消化器内科学), 富永和作(大阪市立大学消化器内科学), 藤原靖弘(大阪市立大学消化器内科学), 羽生大記(大阪市立大学肝胆膵内科学), 荒川哲男(大阪市立大学消化器内科学) |
抄録 | 【目的】当院では主要な診療科で各々独立してNST運営が行われている.われわれ消化器内科では入院患者く消化器疾患病床数70床)のうちSGA中等症以上を指導の対象としているだけでなく他科からの依頼にも対応できるようにより専門性の高いサテライトNST活動を行っている、当科でのNSTが発足して半年足らずであるが現在累計52名の消化器疾患患者(消化管疾患57.7%肝胆膵疾患326%抗癌剤治療対象疾患96%)のうち炎症性腸疾患(主としてクローン病)が44.2%と約半数を占めておりその数は今後も増加が予想される.特に10歳台後半から30歳台前半の比較的食に対する意欲が高い若年成人に対しては栄養療法に対するコンプライアンスにも個人差が大きく画一的な栄養指導は行えない.そこで今回当院での炎症性腸疾患患者への栄養療法の工夫とその評価方法について検討した.【方法】炎症性腸疾患入院患者のうち病状的に経腸栄養・経口栄養療法が可能なクローン病潰瘍性大腸炎患者に対して毎週のNSTミーティングで個々の摂取状況を確認するとともに栄養指導開始前と開始2週毎に身体測定(上腕三頭筋皮脂厚・上腕周囲長・体重)inbody-3などで評価しQOLの評価はSF-8を用いた.【結果】経腸栄養剤の摂取は味や形態を変えるなどの工夫で摂取率が増えた.また食事と栄養剤の摂取を間歌的に行い(i-TEN療法)長期間緩解状態を維持しながら患者のQOLを高められるような工夫を行った.これらの評価の結果患者個人の栄養療法に対するモチベーションは向上し栄養状態の改善も認めている【結論]近年インフリキシマブの導入によりクローン病の栄養療法の位置づけも変換期にあり主治医の栄養療法に対する考え方もさまざまである.今回具体的な症例を提示しながら薬物療法も視野に入れたNSTの新たな治療戦略についても述べたい。 |
索引用語 |