セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

459 治療開始一ヶ月以内に急性増悪をきたした直腸炎型潰瘍性大腸炎の2症例

演者 井上晴江(松江赤十字病院消化器内科)
共同演者 藤澤智雄(松江赤十字病院消化器内科), 高取健人(松江赤十字病院消化器内科), 東山真(松江赤十字病院消化器内科), 相見正史(松江赤十字病院消化器内科), 花岡拓哉(松江赤十字病院消化器内科), 千貫大介(松江赤十字病院消化器内科), 内田靖(松江赤十字病院消化器内科), 橋本朋之(松江赤十字病院消化器内科), 香川幸司(松江赤十字病院消化器内科), 井上和彦(松江赤十字病院総合診療科)
抄録 潰瘍性大腸炎は難治性疾患であるものの直腸炎型に限ると約2割は自然寛解がみられるなど良好な経過を認めることもある.今回我々は当初直腸炎型潰瘍性大腸炎と診断したものの治療開始一ヶ月以内に全大腸炎型・急性劇症型の経過をたどった2症例を経験した.潰瘍性大腸炎の診断および治療を考える上で興味深い症例と考え文献的考察も加え報告する.2症例ともに劇症化の誘因として感染は否定的であった.2症例の共通点は1)男性2)高齢発症3)大腸内視鏡検査・ゴライテリー液投与4)5-ASA投与の4点である.これまでに大腸内視鏡検査を誘因として発症・悪化を来たした潰瘍性大腸炎の症例メサラジン投与により潰瘍性大腸炎の悪化を来たした症例などの報告がある.いずれの症例も好発年齢よりやや高齢の発症であり今回の自験例との共通点が認められた.また自験例のうち1症例は5-ASA製剤によると思われる肝障害を発症し薬剤の変更を必要としもう1症例は5-ASA製剤投与中に発熱が持続し中止とともに解熱を認めておりその病状経過に5-ASA製剤が関与している可能性が強く示唆された
索引用語