セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P002 EMR施行後にリンパ節再発を来したm3 (ly0v0)食道癌の1例

演者 錦織達人(東京都立駒込病院外科)
共同演者 三浦昭順(東京都立駒込病院外科), 宮本昌武(東京都立駒込病院外科), 谷澤武久(東京都立駒込病院外科), 加藤剛(東京都立駒込病院外科), 出江洋介(東京都立駒込病院外科), 門馬久美子(東京都立駒込病院内視鏡科), 藤原純子(東京都立駒込病院内視鏡科)
抄録 症例は70歳台の男性.1996年に胃癌にて胃全摘術を施行された.2003年6月の上部消化管内視鏡にて四切歯列から26cmの部位に食道癌を指摘された.Ut O-IIcTlb(sml)NOMO StageIの診断にて内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行した.病理組織学的所見はm3lyOvOであり追加治療は施行しなかった.2004年12月の胸部CT検査にて#106recRの腫大(約0.7cm)を認めたが増大傾向なく1年間無治療で経過観察した.2006年1月に貧血にて精査したところ慢性骨髄性白血病(CML)と診断されlmatinibの内服を開始した.2006年4月の胸部CT検査にて#106recRの増大を認め食道癌再発と診断し化学放射線療法を行った.2006年5月から7月にweekly docetaxel 10mg/m2併用化学放射線療法を66Gy施行した.一旦CRとなったが11月に再燃を認めFAP療法(5-Fluorouracil 700mg/m2/day dayl-5Adria-mycin35mg/m2 day1Cisplatin l4mg/m2 day1-5)を2コース施行した、効果はSDであり2次化学療法の方針とし2007年3月よりDo-cetaxel 60mg/m2Nedaplatin80mg/m2の投与を1コース施行した.効果はPDであり5月より3次化学療法としてTS-180mgの内服を4投2休で開始した3コース施行後の10月に食道気管支痩を認め誤嚥性肺炎にて死亡した.本症例は深達度m3脈管侵襲陰性にも関わらずEMR後再発を来した稀な食道表在癌であり再発に前後してCMLを発症するという珍しい経過でもあり若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語