セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P006 食道表在癌を伴った顆粒細胞腫の1例 |
演者 | 鈴木友宜(東京医科歯科大学食道胃外科) |
共同演者 | 川田研郎(東京医科歯科大学食道胃外科), 永井鑑(東京医科歯科大学食道胃外科), 西蔭徹郎(東京医科歯科大学食道胃外科), 中島康晃(東京医科歯科大学食道胃外科), 荻谷一男(東京医科歯科大学食道胃外科), 春木茂男(東京医科歯科大学食道胃外科), 河野辰幸(東京医科歯科大学食道胃外科) |
抄録 | 【はじめに】穎粒細胞腫は比較的稀な疾患とされこれまで世界で約200例の食道発生例が報告されている.しかし食道扁平上皮癌を伴った押詰細胞腫の報告は稀である.今回術前に食道表在癌と粘膜下腫瘍が合併していると診断し内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した1例を経験したので報告する.【症例】63歳男性.上腹部痛を主訴に2007年1月近医で上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行され食道病変を指摘された.同年2月当院紹介受診.上切歯裂より31-35cmの後壁を中心に半周に及ぶ発赤調の浅く陥凹した局面を認めさらにこの局面の口側端付近になだらかに立ち上がる正常粘膜を被覆した黄色調の粘膜下隆起を認めた.ヨード染色では陥凹面は不染を呈したが粘膜下隆起が見られた箇所では濃染となりその他の陥凹面内部にも斑状に染色される粘膜を認めた.以上より食道癌Mt O-llc ml+粘膜下腫瘍(平滑筋腫うたがい)TisNOMO StageOと診断した。2007年3月全身麻酔下にESDを施行し1括切除が可能であった.病理所見では扁平上皮癌で大部分は上皮内癌(m1)であったが一部m2と判断された. lyO vO.また病変内に見られた粘膜下腫瘍は粘膜筋板を主刑とし腫瘍細胞の核は濃染し細胞質は穎粒状であることから穎粒細胞腫と診断した.免疫染色ではS-100陽性であり同部位の上皮には扁平上皮癌は見られなかった.一般的には穎粒細胞腫は「大臼歯状の形態」を呈すると言われているが本症例は典型的でなく術前にその診断予測はできなかった.同年6月下部食道の同時多発病巣(m1)に対して内視鏡的粘膜切除術(EMR)施行し現在再発なく経過観察中である.【まとめ】食道表在癌を伴った頴粒細胞腫の1例を経験した.文献的考察を加えて報告する |
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