セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P010 食道類基底細胞癌の1例

演者 陣内祐二(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科)
共同演者 田中一郎(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 瀬上航平(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 京井玲奈(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 濱谷昌弘(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 田中圭一(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 大坪毅人(聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科), 田所衛(聖マリアンナ医科大学病理学)
抄録 症例は70歳男性.平成18年10月より嚥下困難が出現したがそのまま放置していた.症状が増悪したため平成19年2月に近医を受診した.上部消化管造影検査にて異常を指摘され当院紹介受診となった.上部消化管内視鏡を施行したところ門歯より約35cmに約半周性の発赤した隆起性病変を認めた.生検結果にて扁平上皮癌と診断された。胸部食道癌の診断にて平成19年4月に右開胸開腹食道亜全摘術胃管再建2領域郭清を施行した.病理組織学検査では食道類基底細胞癌pT3ly2v1INFβpIMOpN2pStage IIであった.術後は縫合不全をおこしたが高カロリー輸液による保存的治療にて改善した.食道類基底細胞癌はまれな疾患であり食道悪性腫瘍の切除症例中の0.068%で剖検では0.4%と報告されている.占拠部位は胸部中部食道が多い.粘膜上皮下での発育進展により脈管侵襲が高度でリンパ節転移血行性転移を起こしやすいため予後不良と報告されている.我々は食道類基底細胞癌の1例を経験したため若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語