セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P013 経皮経食道胃管挿入術(PTEG)にて合併しIVRにて止血しえた総頚動脈瘤の1例

演者 杉山宏(木沢記念病院消化器科)
共同演者 塚田良彦(木沢記念病院消化器科), 大島靖広(木沢記念病院消化器科), 後藤憲(木沢記念病院消化器科), 大洞昭博(木沢記念病院消化器科), 上田竜也(木沢記念病院脳神経外科), 横山和俊(木沢記念病院脳神経外科)
抄録 【症例】91歳男性.誤嚥性肺炎で2004年7月30日に入院となった.全身状態改善後も経口摂取不良であったため経皮内視鏡的胃痩造設術(PEG)を考慮したが上部消化管内視鏡検査にて胃体下部前壁に胃癌を認めたためPEGは困難と診断し経皮経食道胃管挿入術(PTEG)を選択した.なお胃癌は通過障害をきたすほどの大きさではなく年齢全身状態を考慮し家人の希望にて経過観察となった.10月8日にX線透視下超音波ガイド下に左側頚部から総頚動脈内側に12Fカテーテルを留置しPTEGを施行した.処置に伴う出血にてHbが10.1g/dl(術前)から8.4g/dl(術翌日)に低下したが圧迫にて止血され16日より経管栄養を開始した.11月101215日置穿刺部より出血を生じ15日の出血によりHbが6.9g/dlから3.8g/dlまで低下したため輸血を施行した.PTEGによる動脈損傷を考え15日に留置カテーテルを抜去したが21日に穿刺部および食道より少量の出血を認めたため22日脳神経外科に依頼し頚動脈造影を施行した.結果左総頚動脈に径2cm大の仮性動脈瘤を認めたため24日に血管内手術を施行した.左総頚動脈の仮性動脈瘤に対し3個のnon-covered Wallstentを留置し次いで厚内に8個のコイルを留置したところ瘤は造影されなくなった.26日の頚動脈エコーでは瘤内に血流を認めたが12月1日には血流は消失していた.以後再出血なく経鼻胃管を留置し2005年1月21日に退院となった.【結論】PTEGはPEG施行困難な症例に有用な手段であるが頚部動脈損傷の危険性があり注意が必要である.またPTEGに伴う仮性動脈瘤にはIVRが有用であった.
索引用語