セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P015 Stage4食道小細胞癌に対しCPT-11CDDPによる化学療法が著効した一例

演者 加野将之(千葉大学先端応用外科)
共同演者 阿久津泰典(千葉大学先端応用外科), 碓井彰大(千葉大学先端応用外科), 村上健太郎(千葉大学先端応用外科), 西森孝典(千葉大学先端応用外科), 坂田治人(千葉大学先端応用外科), 松下一之(千葉大学先端応用外科), 宮澤幸正(千葉大学先端応用外科), 松原久裕(千葉大学先端応用外科)
抄録 く症例>67歳男性.2006年11月近医の検診にて食道腫瘍を指摘され当科を紹介されて受診した精査の結果cT4(気管大動脈)N2(No.104R106recR)M1(肝骨)cStage4小細胞癌の診断となる同12月肺小細胞癌の治療に準じCDDP 100mg/bodyをday1CPT-11100mg/bodyをDay11428に施行した.1コース目施行中grade1の白血球減少を認めCPT-11の投与を延期した.治療終了後のPETにて腫瘍への集積が著明に低下しProGRPは1811pg/mLより51.7pg/mLへと減少した.2007年1月2コース目をCDDP IOOmg/bodyをdaylCPT-11100mg/bodyをDay18に施行した. Grade2の白血球減少と肺炎腸炎(下痢)を発症したためCPT-llの3回目の投与は中止とした.2コース後のCT食道造影にて著効ProGRPは274pg/mしと正常化した.同4月ProGRPの再上昇(1566pg/mL)とCT上腫瘍の再燃を認め3コース目をCDDP 100mg/bodyをDay1CPT-11100mg/bodyをDayl8に施行した. Grade3の白血球減少と重症の下痢電解質異常を認めたためCPT-11の3回目の投与は中止した.有害事象の回復に約2ヶ月を要した.同7月再度化学療法の予定であったが悪液質による全身状態の悪化不穏状態にて化学療法を断念した.同8月死亡された.〈考察〉食道小細胞癌の化学療法は確立したものがないのが現状であり肺小細胞癌に準じてCPT-11CDDPによる化学療法を施行し著効した.しかし白血球減少や下痢などの有害事象にて投与を延期中止せねばならずこの点が今後の課題であると考えられた.
索引用語