セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P018 十二指腸腺腫早期十二指腸癌に対する内視鏡的治療

演者 竹内基(東邦大学医療センター大森病院消化器内科)
共同演者 土門薫(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 宮木大輔(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 高山竜司(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 澤美里(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 金山政洋(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 吉澤香(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 大塚隆文(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 藤塚宜功(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 五十嵐良典(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 三木一正(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 渋谷和俊(東邦大学医療センター大森病院病院病理)
抄録 【目的】近年十二指腸にも腺腫や癌などの病変が報告されているがそれらに対する内視鏡的治療の有効性を検討する.【対象】1998年から2007年まで十二指腸の隆起性病変の生検で腺腫と診断された患者16症例を対象とした.平均年齢は676±5.5歳男女比は11:5であった.15例で術前に超音波内視鏡(EUS)を施行し深達度が粘膜内であることを確認した、【方法】全例に生理食塩水局手下に4例は透明キャップによる吸引法で12例は直視鏡もしくは側視鏡を使用したシングルスネア法で内視鏡的粘膜切除(EMR)を施行した、【結果】組織型はtubular adenomaが8例carcinoma in adenomaが6例well diffrenti-ated adenocarcina皿aが1例ectopic mucosaが1例であった.3例は完全切除であった.EMR後の経過観察記に病変の再発が認められた4例はヒートプローブ追加EMRなどが施行されその後の生検では病変の再発は認められなかった.切除断端が陽性であった症例も経過観察しえた13例では平均20ヶ月最長で94ヶ月間病変の再発は認められなかった合併症として5例に出血が認められ追加の止血術を要した.そのうち1例は翌日のクリッピング時にEMR後の潰:瘍から穿孔したが保存的な治療で改善した.1例はEMR直後に消化管穿孔が合併し胆汁性腹膜炎のため開腹手術となった.【結論】十二指腸腺腫早期十二指腸癌に対するEMRの欠点として十二指腸壁は薄いため穿孔の危険性が高くまたスコープの保持視野の確保が難しいまたEMR後の止血処置時もより慎重な操作が必要であると考えられた.しかし生検材料のみでは癌腺腫の鑑別は容易ではなく完全生検目的でEMRを施行しその病理学的検討の結果により追加治療を検討する方針が良いと考えられた.
索引用語